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変則将棋の王道「安南将棋」

えーまたまた既存ゲームの紹介である。オリジナルの変則将棋もいくつかストックがあるので、おいおい紹介していきたいと思う。

安南将棋と言えば私は変則将棋の代表みたいなものと思っているが、みなさんはご存知だろうか?駒の動き方が非常に特徴的で、駒の名前と駒の動きが必ずしも一致しないという、非常にややこしい将棋だ。ルールとしては自分の駒が縦に隣接したとき、上に位置する駒は下に位置する駒の動きになるというものだ。

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例えば図の様な配置の場合、先手の飛車は歩の動きになっているので3六飛としかできない。一方後手の歩は玉の動きになっているので、8二歩、8三歩、8四歩、7四歩、6四歩、6三歩、6二歩と通常では考えられない動きが可能になる。

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ではこの局面で5五歩とした場合の符号はどうなるだろう?通常の将棋では◯◯歩の後ろに付く言葉と言えば「成」か「不成」くらいだが、安南将棋ではいろいろな言葉が付きそうだ。

角の上にある歩だと5五歩引(5五歩成でも通じるか?)となるだろう。玉の上の歩だと5五歩上(5五歩右?)になるかもしれない。飛車の上の歩だと5五歩寄(5五歩左?)あたりか。桂馬の上の歩だと5五歩跳とかになるのだろうか?正直正解は私も知らないが、摩訶不思議な棋譜になることだろう。

またローカルルールもいくつかあるそうだ。歩の動きが非常に自由になるので、動かした結果二歩になっても反則としないルール。駒の動きが変わることがあるので歩、香、桂を行き場のないところに打ってもいいルール。基本的に縦に駒が並ぶと動きが変わるが、玉だけは常に玉の動きをするルールなど。また、基本的に初期配置は飛車と角の上の歩は1つ進んだところに配置するものだが(でないと歩が飛車や角となり、いきなり成込むことができるため)、あえて通常の配置から始めることもある。


いかがだっただろうか?一度やって頂ければわかるが、非常に難解な将棋であり、普通の将棋とはもはや別のゲームと思ってプレイしてもらう方がいいだろう。ちなみに安南将棋をオンラインでできるアプリも存在し(androidのみで確認iOSで利用できるかは不明)、そこでの最高レート保持者は私である。もっとも参加者が二人しかいないので、ぜひみなさんにも対局してもらいたい。




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