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9月24日のマザコン

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ある日のある瞬間から、両親の不調に巻き込まれて突然人生が激変した悲惨な人の日記です。でもまだ諦めていないよ。
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2021年1月の記事一覧

9月24日のマザコン19

ひとつ前の記事を読む  記事一覧 金曜日の朝。 8時過ぎに起きて、昨夜買っておいたロキソニンを飲む。 自分では特に発熱している感覚はないが、もし昨日くらい熱があったとしても、解熱剤なのでこれで下がるであろう。 母はもう入院については観念しているようで、出発にあたってイヤだとか行かないとか抵抗を受けることはなかった。 9時ごろ、母を乗せてKM病院へ向け出発。 カーナビを頼りに南へ向かい、3年間通っていた県立高校の前を通過し、東海道線の線路を越え、40分ほどで病院に到着。 ……

9月24日のマザコン18 自殺について思うこと

ひとつ前の記事を読む  記事一覧 本題から少し逸れるけど、いくらかは本題とも関わりがあるような無いような、しかし常々私が思っていることを、今回1回分を借りてちょっと書きたい。 というのは、私はいつも本ではふざけた文章ばかり書いているので(ふざけて書いているのではなく、ふざけたことを一生懸命書いているのだ)、なので、「たまには真面目なことを書いてみたいなあ」と思っても、そういう場がないのだ。だって私が真面目な本を書いても企画が通らないから……。 そこで、この連載は「30年に1

9月24日のマザコン17

ひとつ前の記事を読む  記事一覧 夕方、帰宅。 私もかなり精神がグラついていて、不安や焦りや悲しさでウワーーっとなりそうだったので、デパスを飲む。 デパスは私がわかばさんを受診する時に出してもらっている、頓服(いつでも必要な時に飲む)の抗不安薬だ。デパスは依存性がある薬だそうなので、気をつけてここぞという時しか飲まないようにしている。 正直、ここぞという時に飲んだところで効いている感じはあんまりないのだが、プラシーボ効果もありそうなので気休めに飲むのだ。「効かないけどプラシ

9月24日のマザコン16

ひとつ前の記事を読む  記事一覧 わかばクリニックの待合室。 一応周りにいる人たちには気を使えるようで、母は私だけに聞こえる小声で「帰りたい……!」と言ってくる。 不思議だ。「公共の場では騒がない」という配慮はきちんとできる人が、どうして家族にはあんな遠慮なしで精神攻撃を仕掛けてこれるのだろうか……。 本来は家族も他人も同じように思いやれる人だった母が、性格がひっくり返って誰も思いやれないのならともかく「他人には配慮できるけど家族にはできない」状態になっているのはなんだか不

9月24日のマザコン15

ひとつ前の記事を読む  記事一覧 水曜日、父に施設に入ってもらうという話をしてから、母の具合が余計に悪くなった気がする。 夕方も夜になっても、「そんなこと絶対反対だ、どこにそんな金があるんだ」と私と父を責めてくる。 父と家族が共にこの家に住むことはもう無理だというのは、母自身が1番よくわかっているはずなのに。今の父とたった4,5日一緒に暮らしただけで頭が狂った母が、どうしてこのまま誰も家から去らずにやっていけると思っているのか。 どうしてって、病気だからだね……。わかってる

9月24日のマザコン14

ひとつ前の記事を読む  記事一覧 Y先生には、父の病状についても聞いておいた。 これまでは通院の付き添いも、入院中の面会も先生との面談も主に母が対応していたため、私は父の状態についてあまりちゃんと把握していない。 母がまともであれば母に聞けばいいのだが、今の母にそのあたりの説明を求めてもしっかりした返答は望めないだろう。家族としての対応は、私が一から引き継がなければならないのだ。 父は診断としては前から変わらず双極性感情障害、つまり躁うつ病ということだった。ただし、うつの