仕事で英語でのコミュニケーションが必要になった④/発信#11
なんだか書きたいことが溢れてきてしまったので、なんと四部目に突入です。
第三部「スターダストクルセイダーズ」では頼れる仲間たちとエジプトへ渡ります。
私たちの前に次々と現れるスタンド使いの刺客たち。
知力と精神力でなんとか打ち勝ち、多大な犠牲を払いながらも宿敵・DIOを打ち倒しました。
…嘘です。第三部では、仕事で英語でのコミュニケーションが必要となった私が、オンライン英会話を始めましたよ、という極めて平和で日常的な話をしました。
第四部は「ダイヤモンドは砕けない」
…ではなく、英語でのミーティングに向けた事前準備の回です。
(上記、かの有名な「ジョジョの奇妙な冒険」が元ネタです。現在私は第六部「ストーンオーシャン」のアニメを見ています。第三部が特に好きなので、つい三部という言葉に反応してしまいました。好きなキャラはイギーです。話数が多い、絵が独特…等々のとっつきにくい要素が満載ですが、一度見始めてしまえばなんてことはありません。第一部から、ジョースター家の物語として見始めるのもいいですし、まずはとっつきやすい、スタンドバトルの第三部から始めて遡っていくのもいいでしょう。)
⚪︎事前準備②
さて、ジョジョの話はひとまず置いておきます。
事前準備①として、オンライン英会話を始めていました。
次は話す内容の準備です。
・機械翻訳や生成AIと一緒に資料&原稿づくり
私たち本社側が取り組んでいることを英国のグループ会社へ正確に伝えること、そのうえで今後のプロジェクトの進め方を協議することが目的です。
そのためには、私たちが取り組んできたことを「正確に」伝えるための資料やプレゼンテーションが必要となります。
そして、繰り返しお伝えしておりますが、仕事において英語での資料作成とプレゼンをするのは私にとって初めての経験です。
10分程度のプレゼン資料・原稿を作成するために、1.5人日程度の工数をかけてしまいました…。
今回の資料・原稿を作成するために、私は機械翻訳と生成AIをフル活用しました。
作成の流れは以下の通りです。
①日本語で資料作成
②日本語資料を機械翻訳で英訳
③引用元の原文(英語で書かれたもの)を元に修正
④生成AIと一緒に原稿作成
①日本語で資料作成
まず、日本語で資料を作成しました。
最初から英語で資料を作成しようか迷ったのですが、残念ながら自分の英語力では伝えたいことを思うように表現できず…。
仕方なくまずは日本語で作成しました。
(いずれ、最初から英語で資料作成できるようになりたいなぁ)
②日本語資料を機械翻訳で英訳
日本語で作成した資料は、そのまま機械翻訳にかけます。
“YarakuZen(ヤラクゼン)”という有償の機械翻訳ツール(Webブラウザで利用できます)を利用すれば、日本語版資料のパワーポイント(PPT)をアップロードするだけで、PPT内のテキストを一括で英語に翻訳できます。
Google、DeepL、Microsoft等々の翻訳エンジンを切り替えて利用できますし、学習機能が備わっているため使えば使うほど(正確には機械翻訳結果の確認・編集作業をするほど)、自分好みの機械翻訳ツールに仕上がっていきます。
そして何よりも、情報を二次利用されることがないエンタープライズ版なので、社外秘情報が含まれる資料でもガンガン翻訳できるのがいいところ。
綺麗な日本語表現を心がけ、文章のつながりを断絶する改行を排除しておけば、かなり綺麗に翻訳をしてくれます。
ただし、フォントがやや崩れてしまうこと、日本語よりも英語の方が文字数が増えてしまうことから、翻訳後の体裁を整える作業が必要となります。
それでも、ゼロから翻訳をするよりは圧倒的にラクで早いです。
そして、生成AIの場合は「意訳せずに翻訳して」と明示したうえで翻訳をさせないと勝手に意訳されてしまうことがありますが、こちらの翻訳は日本語で書いてある文章をそのまま、意訳せずに翻訳してくれる点も安心感があります。
③引用元の原文(英語で書かれたもの)を元に修正
現在、私が担当している業務は国際機関やその傘下のタスクフォースにて決められたフレームワークを多く活用するものです。
つまり、この業務において、普段は日本語で表現している様々な言葉や文章はもともと英語で書かれたものだったりします。それを日本語に翻訳して日常的には使っているんですよね。
そのため、この業務においては、日常的に使っている日本語での表現は意訳されている可能性もあるのです。
英国の仲間は当然、英語で書かれた原文のフレームワークを元に業務をしています。
そうなると、私たちも英語で書かれた原文での表現をそのまま使わないと、認識に齟齬が出てしまいます。
先ほど、YarakuZenで一気に機械翻訳をかけましたが、上記のことから翻訳後の英語表現が原文での表現と相違がないかチェックが必要となります。
この作業が、案外時間かかりましたね。
原文と和訳されたフレームワークの文章を見比べながら、普段使っている表現を英語ではなんと言うのか調べる作業には骨が折れました。
ただ幸いにも、原文と和訳文の構成が同じであったことから、なんとかこの作業を終えることができました。
…とここまで説明してきた文章、ちょっとわかりにくいかもしれませんね…すみません!
④生成AIと一緒に原稿作成
さて、③までの過程を経て、ようやく英語版の資料が完成しました。
残すは原稿作成です。
日本語でも英語でも、「発表スライドに書いてある内容をそのまま読み上げる」のはダサいですし、それで済むならプレゼンというスタイルで説明する必要はなく。
資料を配って、読んでおいてください、と言うだけで済んでしまいます。
限られた時間の中で簡潔に、かつ、分かりやすく伝えるためのプレゼンです。
そうなると、スライドを使ってどう説明するか(逆に、どこを割愛するのか)は事前にある程度明確にしておくべきと思います。
日本語のプレゼンであれば、がっつり原稿を作成することはほとんどありません。
自分の中でここは話す、ここは割愛する、ここは強調する…等々、資料作成の過程である程度イメージしながら取り組んでいるため、資料が出来上がるころには自ずと話す内容は整理できています。
しかし、今回は英語で話さなければなりません。
ちょっとした表現、「この部分は参考資料として掲載していますので、適宜ご参照ください」といったことすら、とっさに話すことができないのです。
そうなると、自分がプレゼンで話すことのほぼ全てを原稿にしておかなければなりません。
ここで大活躍だったのが生成AI様です。
利用したのは”Copilot”という、Chat-GPTでも利用されているGPT-4などの最新のAIモデルにもアクセスできる生成AIです。
私たちの会社ではMicrosoftの提供する検索エンジン“Bing”に搭載された生成AI”Copilot”を業務で利用できます。
(以下にMicrosoft社によるCopilotの紹介ページを掲載しておきます)
エンタープライズ版を全社で包括契約して利用しており、ここで入力された情報が生成AIの再学習のために二次利用されることはない(入力した情報が社外に出てしまうことはない)ため、業務に関わる社外秘の情報であっても安心して入力できます。
このCopilotを、原稿作成の過程でどのように活用したのかというと…
・まずは日本語で説明したい内容を考える
・上記で考えた日本語での説明をCopilotに翻訳してもらう
ざっくり、こんな流れで活用しました。
具体的には、以下のような指示をCopilotに出します。
これに対するCopilotからの応答は…
なかなかいい感じの回答をしてくれるんですよね。
こんな感じで、生成AIと対話しながら原稿作成を進めました。
生成AIの実力は本当に素晴らしく、英語が話せない人でも上記の方法であれば英語プレゼンの原稿が作成できてしまうんですよね。
もちろん、不完全な箇所や違和感を感じる箇所(これまでに使っていなかった表現やプレゼンで使っている単語と異なる等)はちょこちょこあります。
そういうところは適宜修正するのですが、その時にも「⚪︎⚪︎という単語を△△という単語に置き換えて表現したいのだが、それを踏まえると文章はどう変わる?」と聞けば修正後の文章を教えてくれます。
こんな感じで、なんとかかんとか発表資料と発表原稿を完成させることができたのです。
⚪︎英語プレゼンの準備完了!いよいよ本番。
なんとか、英語のプレゼン資料と発表原稿が完成しました〜!
今の時代、テクノロジーを活用すれば英語力が乏しくとも英語のプレゼン資料や発表原稿は十分に作成できることがよーく分かっていただけたかと思います。
とんでもない時代ですよね…。
テクノロジーの進化、特に生成AIの登場は私たちの生活や仕事の進め方を大きく変えると思います。(現に変わってきている実感があります)
こうして、英語力が十分に備わっていない私でも、それらしい資料ができてしまうのはとんでもないですよね。
また、生成AIのいいところは曖昧な聞き方をしてもある程度こちらの意図を汲み取ったうえでの回答をしてくれるところ。
文法的に間違いのない、綺麗な日本語で書かなくとも、話し言葉でも理解してくれますし、ざっくりこんなことが言いたい!という表現も理解してくれます。
そのため、考え込む時間が減り、原稿作成はかなりスピーディに進められました。
ただ、ここで出来上がるのはあくまでも「それらしい」資料なのです。
自分が言いたい内容に英訳されているかどうかは、最終的に自分で丁寧に確認しなければなりません。
私の場合はありがたいことに、英語が堪能な上司がおりましたので最終的には上司にも生成AIをフル活用した原稿を確認してもらいました。
結果的にほとんど違和感のない発表原稿ができていたようで、修正箇所はかなり少なかったのですが、こうした確認のプロセスは今後重要になると思います。
生成AIはもう、ビジネスでもがっつり活用できるレベルですし、ガンガン活用して効率化を進めるべきと思うものの、利用シーンは選ばねばならないなぁとも思いました。
(そこまで重要度の高くない文章であれば生成AIだけで十分ですが!)
この記事をお読みの皆さんは、どんなシーンで生成AIを活用していますか?
きっといろんな活用方法があると思いますので、ぜひコメントで教えてもらえますと嬉しいです!
さてさて、「仕事で英語でのコミュニケーションが必要になった」シリーズ、第4部はこれで終了です。
いよいよ、本当に、次でラスト!
限られた時間ではありましたが、ここまででできることはやってきたつもりです。
その結果はいかに…!
本日もご拝読いただき、ありがとうございました!
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