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あわただしく帰宅したこの部屋のご主人様は、小さなバッグをソファに投げ出すと、僕らが収まっている桐の箱をあけた。その瞬間、僕の目の前に一面の白い光があふれた。 「あっ、タオルだ! かわいい」 この部屋の住人と思われるご主人様は、桐の箱に入った僕らを見て喜んでいる。暗い桐の箱で過ごしていた僕には、蛍光灯の白い光がとてもまぶしい。 「なに? 結婚式の引き出物?」 おしゃれなワンピースを着たままのご主人様に男性が声をかけた。その足で僕らをのぞきにくる。 「そう、バイト