ハンガーと銀だこの物々交換(10/18の日記)1256字33分


岡山を訪れた際、ひとりでリュックを揺らしながらイオンモールのフードコートへ赴き、銀だこを注文するというのが既にお決まりになりつつある。さんすて岡山内は好きな音楽を聴きながら颯爽と歩くのだが、イオンモール岡山に入るとなぜかイヤホンを外してしまう。その心は、よく分からない。迷いそうだからという理由なのであれば、さんすてもイオンもどっこいどっこいな難解さであると思うのだが。

銀だこ。美味しい。美味しい。銀だこ。私はいつも6つ入り500円のを買う。わかる。少々高い。でもめっちゃ美味しい。私は最近食が著しく細くなってきていて、その状況を友人に報告すると「まもなく死んだうちの祖母の状態にそっくり」と言われなかなかにゾッとしなかった。そんな死にかけの私には、どれだけ空腹でもたこ焼きは6つで足りる。美味しい。銀だこ。6つ入り。

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最近、ニトリで家具類を買う機会があった。必須のものは少なかったが、なかでもニトリの滑らないハンガーは評判がいいらしいので、即決で購入した。しかしながらそのハンガー、何本かセットでいくら、で売られているのだが、一本あたりの値段が100円を超えてくる。ひょろひょろ、妙な方向に曲がりくねり、中の針金が飛び出しているものしか実家で使っていなかった私はネットで調べた当初「ハンガーごときに100円、うせやろ?」と思っていた。しかし実際現地(?)に赴いてそれに触ってみると、ハンガーはハンガーでも実家のものとはまるで月とすっぽんであることが分かり、すぐにその売値に納得していくつかを買い物かごに居れた。通販で売られているほぼすべての滑らないハンガーを見漁り、一本あたりの値段を割り出して1円単位で得しようとしていた私であったが、その品質の良さの前に敗北した。

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銀だこを食べ終えた私は、何を思ったか、銀だこひとつあたりの料金を割り出した。滑らないハンガー購入における損したくない精神が、まだ残っていたのかもしれない。

銀だこ。一個83円。83円? …83円。
うーん、たこ焼きの相場あんまり知らんしな。
でも…… ニトリのハンガー差し出す時に、銀だこ一個って心許なくね? 

例えば我が国家が、物々交換しか存在しない、楽しそうな国であったとして、私がニトリの滑らない、とても品質のいい、毎日使えるハンガーを一本渡した時に、そのお礼として銀だこ一個って、ちょっとね。せめて二個は欲しいな? 正常な成人女性の胃袋には雀の涙か知らんが、私は死にかけの成人女性だから、だいぶ腹の足しになると思う。

やっぱり二個は欲しい。Tシャツが一枚掛けられなくなるわけだし。ニトリの滑らないハンガーは一本あたり100円で、それに値する銀だこは二個、つまり単価は50円ほどであるべきという話。

6個入りの銀だこ、300円で食べさせて!

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イオンの3階の椅子に座って書いてて、ふと電光掲示板の宣伝見たけど、串カツでんがなって岡山にもあるんだな。

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