見出し画像

夢見るそれいゆ 108

「先輩、勝手に國吉先輩誘ってごめんなさい。」
私がLINEを送ると、すぐに更紗先輩からゆるいスタンプ付きで返信がきた。
「國吉は従兄だし、気にしてないよ。むしろ、アイツを連れ出してくれてありがと。
そろそろ授業始まる!ひな、お大事に。」

私はスマホを机の上に置いて、ベッドに戻った。

「あのふたりが従兄妹同士って、まだ信じられないなぁ。」
浮世離れした雰囲気の國吉先輩と、快活な更紗先輩。性格も見た目もあまり似ていない。
共通するのは、ふたりとも目立つということぐらいだ。
「並んだら、かなり華やかだろうなぁ──」

私は眠ったり目が覚めたりを繰り返した。

読んで下さり、ありがとうございます。いただいたサポートは、絵を描く画材に使わせていただきます。