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夢見るそれいゆ 183

「今付き合っているってことは、羊司先輩どうやって挽回したんすか?」
皆が気になってたことを絹人くんが質問した。

「後から教室に来た木綿子から更紗がキレた理由を聞いて、俺は真っ青になったよ。
俺の片想いだと思っていたのに、更紗が告白してくれた。
なのに、『おやつ』って返事して…俺は本当に大馬鹿だった。
俺は急いで更紗を追いかけて、誤解を解いたよ。
そして俺からも告白…って、もうこの話はおしまい!」
羊司先輩は恥ずかしくなって、話を打ち切ってしまった。

「えー、もっと聞きたかったぁ。」
真麻ちゃんがブーブー言ったが、更紗先輩が微笑みながら、人差し指を真麻ちゃんの尖った口にかざした。
「ここからは、羊司と私だけのヒ・ミ・ツ。」
「はぁい…。」
更紗先輩の女の子キラーオーラが、真麻ちゃんを黙らせた。

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