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夢見るそれいゆ 4

「ひなー、バスそろそろ来るぞー!」
中学校はバス通学なのだが、パパと同じ路線になった。
家を出てすぐの所にバス停はある。

バスに乗り込むと、私は一人席に座ることが出来た。
その隣にパパが吊革を持って立つ形になった。

「昔は夏越も学生時代同じバスに乗ってたんだよな~。
俺が傘持たない主義だから夏越の傘に入れてもらってたけど、『相合い傘かよっ』って周りからツッコミ入れられてたよ。」
パパが懐かしそうに教えてくれた。

「パパ。夏越クンとパパはどんな話しながら通学していたの?」
「うーん、殆んどパパが恋バナ聞いてもらってたかも。
ママがどれだけ可愛いかのろけてた。」
今でも両親はラブラブである。

照れ臭くて窓の外に視線を移すと、大きく「八幡宮」と書かれた看板が目に入った。
八幡宮…何処かで聞いたことあったような。

「あっ…ひな、降車ブザー押して!」
私は横にあるブザーを押した。
バスが停まり、先にパパはバスを降りていった。

私は八幡宮についてこれ以上考えることはなく、学校前のバス停で降りた。

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