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進化は残酷:別に良い事じゃないですよ。

 進化とは能力の低い子を殺す事です。決して素晴らしいことではない。
「獅子は千尋の谷に我が子を云々」という話がありますよね。あれは子供を鍛えているのだと思っている人がいるでしょう。
 違います。選別しているのです。登ってこれない子は死にます。

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 多くの人が勘違いしていると思いますが、進化とは「鍛えて育てる」事では無いのです。
 「多くを生産し不良品を取り除く」事です。もの凄く冷酷で残虐な話なのですね。美談になる要素は少しもありません。

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おまけ

 私の考えでは、人類のこの文明は長くは続かないと思います。

 我々の道徳観と進化は相容れないのです。「できの悪い子は殺す」は、我々は受け入れられない。だから人類の能力は下がる一方です。これは避けられない(注1)。

 人類の文明はこれが最後かもしれない。もしも次があるとしたら「できの悪い子を殺す」文化でしょう。私自身は、その文明に参加したくはないです。
 私は今の文明と心中する方を選びます。

注1:一方で「できの悪い子は殺す」を受け入れている文明(文化)もある。Xiの国はこれに近いを事を既にやっています。一人っ子政策が続いたので、地方では多くの乳児幼児が殺されたようです。戸籍などザルだし、出生届だって出すとは限らない。
 日本でさえ乳幼児の「事故死・病死」は殺人であってもおかしくない。Xiの国では、どうやら珍しくもないようです。

 その証拠にXi国の一人っ子世代は、女性よりも男性の方が1割ぐらい多い。女の子は生まれるなり殺されたのです。
 中絶はしません。というかできない。金がないし医者がいない。

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補足

 この議論は別に新しいものではないです。100年以上前からあるでしょう。おそらくは、ダーウィンが「種の起源(1859)」を出版して、すぐに言い出した人がいると思います。

 ナチスの時代には「優生学」と共に語られ、現在では一種のタブーです。

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 でもここ20~30年で少し様子が変わってきました。生物の「進化(変化)」は、従来の「常識」よりもずっと速いとわかってきたのです。これはDNA検査が容易になった事と関係しています。

 従来の説では、進化とは数千年~数万年のスパンで生じるものだった。遺伝子の変化は宇宙線による突然変異が原因だと考えられていたからです。
 だから「人類の進化の停滞(というか退化)」を心配する人は少数だった。

 ところが性淘汰が非常に強力だとわかってきた。さらにはヒトの「遺伝情報」は、実は大半が共生細菌が担っているとも判明した。
 進化はわずか数世代で生じ得るのです。

 そして特筆すべきことに、肉体的な変化は遅いが、知的能力の変化は非常に速い。身長はそうそうは変わらないが、コミュニケーション能力は親子でも既に違う。

 これは逆に言えば「退化」も数世代で起こるという意味です。文明は100年以内に崩壊してもおかしくないのです。



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