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人の寿命はこのぐらいが限度じゃないですかね。多くの病気は治癒しない。特に精神的外傷と依存症。

 まあ、長生きするのがいい事がどうかという話にも繋がるのですが、経験が増えれば嬉しい事もありますが悲しい事もあります。
 テロメアがどうとか言って、あるいは細胞は老化(劣化)しない日が来るのかもしれない。でも人間の精神は100年も200年も生きる事に耐えられるのか、また耐える価値があるのか、私は疑問です^^;

 精神的外傷が完治する事はあまりありません。ダメージは蓄積するのです。また依存症の多くは治らない(注1)。

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 肉体は不老不死になる可能性があるでしょう。でも精神は無理だと思うんですよね。
 私は、人生の長さはほどほどで良いと思うのです。今でさえ長すぎるのかもしれない。
 悲観的に過ぎますかね^^;

注1:一見すると治ったような状態にはなりますが、容易に元に戻る。アルコール依存症がその典型です。
 鬱もそれに近いです。完全に発病前の状態に戻る事はない。
 
 依存症や鬱は大脳の学習機能が大きく関係しています。つまり大脳のニューロン結合の問題。一度<結線>されたニューロンが完全にリセットされることはないのです。
 仮にもしもリセットできたとしても、リセットしたらもはや元の人格とは異なる人格だ。
 人格とは言ってみれば<過去の経験の蓄積>です。人間というのは、「その人が経験した辛い記憶」も含めて「その人」なのだと、私は思います。
 だから、そこをいじったら<長寿>と呼んでいいのか疑問です。それは<再誕生>ではないのかな? ^^;(注2)

注2:50年ほど前まで行われていた「ロボトミー」という手術がそれに近い。これはある種の精神障害の治療なのですが、大脳前頭葉を物理的に破壊します(信じがたいことですが、文字通り棒を突っ込んでかき回す)。
 そうすると患者の攻撃性などがなくなる。しかし、これは「治療」ではないでしょう。肉体が同じだけで別の人格に変わります。

「カッコーの巣の上で」より。ラスト、ジャック・ニコルソンは強制的にロボトミー処置をされます。結果として「自由人ジャック」は存在を止め、廃人になる。残るのは彼の肉体だけです。








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