研究者に女性が少ない理由:攻撃性が必要だから。
研究者というと温厚なイメージがあるかもしれません。
とんでもないです。研究者はあらゆる職業の中でも、もっともアグレッシブな人々です。とにかくトップでなければ意味がない。
「私は世界で2番目に発見した」なんてジョークにもならない^^;
そして未知のものに生涯を捧げるので、自信過剰でなければやっていけません。周りが屍累々でも「自分だけは正しい」と信じる人だけが成果を残します。(注1)
攻撃性と自信過剰。この2つは男性、特に人格に問題がある男性に特徴的なものです^^;
アインシュタインは人間的には酷い男だったそうです。プリンストン高等研究所の同僚は彼と会うのを忌避して、散歩時間をずらしたというエピソードがあります。
************
補足
これが理由で、科学と技術に携わる人々の会話は(良い意味で)対立的になります。「真実」を追求するには批判的でなければならない。
「そうだね。あなたの言う通りだね」という意見は価値が低いのです^^;
だから、自分の意見とは無関係に、あえて相手に反論するのは日常茶飯事だし、そうでなければならないのです。
そして、まともに機能している研究チームには、その役目を負う人物が一人はいます。やっている人も自分の役割を心得ている。
刑事裁判における弁護士と同じで、業務として相手と反対の意見を主張するのです。これがディベートです。
イエスマンは最も不要な存在です。というか、それはその時点ですでに研究者ではない。
男性社会、特にメーカーの人間はこれに慣れている。これが「空気を読めない男」「共感性のない男」の正体です^^
私もその一員で、自他共に認める「何でも反論する男」でした。だから、その役割はよく知っています。
そして女性からはめっちゃ嫌われるということも、今では学びました(笑)
でも、その役割の人物は「あいつが認めるなら正しいのだろう」と一目置かれるようにはなります。ただ、くどいですが女性にそれをやると嫌われます。私は小学生の頃から「(無駄に)理屈っぽい」と言われていました。
相手によってやり方を変えるのが、賢い生き方ですね^^
女性は対立は苦手でしょう。これが女性に研究者が少ない、もう一つの理由です。
*********************
補足2
「研究者」と「専門家」はしばしばごっちゃになって、まとめて「学者」と呼ばれる事があります。でもこの2つは違います。
専門家とは特定の分野に詳しい人のことです。
一方、研究者は新しいことを発見し論文を書く人です。研究者は普通は専門家ですが、専門家が研究者だとは限りません。
特に日本の大学教授は研究者と思われがちですが、ほとんどが「専門性の高い教育者」という意味で専門家です。学術的成果がほとんどありませんから。
それはそれで悪くはない。でもそれはスタンフォード大学やオックスフォード大学とは違う種類の組織です。海外の欧米の「大学」は研究をする場所です。
また「専門家」は、ほとんどの場合に「学者」とは呼ばれません。例えば一流アスリートや料理人、投資家も専門家です。
「学者」とは「学術分野の専門家」だと言ってよいかと思います。
付け加えると日本には、優秀な「学者」は多数いますが、一流の研究者はほとんどいません。日本には一流の研究をする場がないからです。だから彼らは米国の大学に行く場合が多いです。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?