自分の時間を楽しむ、またまた雨の高尾山
「さぁ、どうかなぁ?歩けるかなぁ?」
午後には止むといっていた雨は、高尾山口駅に到着しても、尚、雨足強く降っている。
レインウェアをしっかり着込んで、沢沿いの道に進む。
久しぶりに山に登ろうと思った。
久しぶりに自分の為に休みを使う。
数ヶ月ぶりの山歩き、体力が落ちてしまっていないか心配だ。
桜が満開の今、山頂の一本桜を見に「棒の峰」という山に行く予定を立てていた。
しかし、朝から雨風が強く、東京は荒れる予報だった。
「久しぶりの山登り、まずは高尾山からにしておきなさい」
そう神様がおっしゃっているのだろうか?予定を変更して、家の用事を済ませて、ゆっくり高尾山へ向かった。
雨がひどければ、温泉に入って帰ろうと思ったが、幸い風はない。
傘をさして、沢沿いの6号を進む。
沢はゴーゴーと音を立てている。いつもより水量が多い、都内の川と違って、雨が降っても水が澄んできれいだ。
手を入れる、冷たくない、温かくさえ感じる。
周りの景色は霧の中でまったく見えないが、足元には小さな春がたくさんだ。
もみじイチゴの花や、名前を知らないスミレなど、かわいい花達が雨の登山道を彩る。
雨だし、途中で引き返そうと思っていたが、歩き始めると、
気持ちがよくて、楽しくて、
写真を撮りながら進んでしまう。
飛石があった沢登りのところまで来た。
登山道の幅いっぱいに、水が流れている。どこに足を置いても水に浸かる。
ピチャピチャ歩く、晴れてればもっと楽しいのに〜と思いながら歩く。
この先は、
300段くらいある木の階段。ここを登り切ると山頂だ。
今まで、休憩しないで登り切れていた階段、さぁ、登れるかな?
息が上がるが、休憩するぼどでもない。
久しぶりの山登りだけど、体力はそれ程落ちてないようだ。
そして山頂。
山頂貸切、そして真っ白、雨は止まない。
屋根のある東屋で、遅いランチ。
そしてコーヒー
ふと、
私、ご飯食べる為に山登ってる?
と思って、自分で可笑しくなって、笑ってしまった。
相変わらず止まない雨、その中でさえずる鳥達、へたっぴなウグイス
目の前に、チョンチョン遊びにくるメジロ。
やっぱり来てよかった、登ってよかった。自然はたくさんの癒しとエネルギーを、私に与えてくれる。
新しくなった4号路で、山を降りる。
すると、やっと雨が上がって、辺りが明るくなってくる。
傘を閉じると、若葉が目に飛び込んで来た。木々の隙間から、反対の山の斜面がチラチラとのぞく。
山肌は、山桜のピンクと、芽吹いたばかりの若葉の色。そこに湧き立つ白い蒸気。
あぁ〜、好きだ。私はこの芽吹きの時期が1番好き。
春はあけぼの〜ようよう白くなりゆく山際、
あけぼのではないけれど、平安時代の人もこの景色を眺めて、感嘆の声を漏らしていたのだろうか?
ケーブルカーが、出発のアナウンスをしている。最終便は18時、まだ時間はある。雨上がりの景色をもう少し楽しもう。
実に4ヶ月ぶりの登山(高尾山だから2時間半くらいだけど)筋肉痛も膝痛もなく歩けた。
よし!大丈夫私。
暗くなり始めたので、ケーブルカーで下山した。
幸せ感が一気押し寄せて、体が軽くなった、と同時に心も軽くなった。
もっと楽に、
軽やかに、頑張らずに生きて行こう。
はぁ〜、楽しい山行きでした。
5月1日、
丹沢の鍋割山登山にお誘いいただいた、大丈夫、歩けそう。楽しみです。
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