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43 確執

ピンポーンピンポーン

…今何時だろう…
伊織さんもフラフラで
裸のままインターフォンを押す
画面には龍星
伊織「何だよ〜お前忙しいんじゃね〜の?」
ピッとオートロックを開けた
ワタシは急いで下着と服を着る
ドキドキドキドキ
伊織さんがまた脱がそうとする
ワタシ「伊織さんっ!本当にっ!」

伊織さんは不貞腐れる

ピンポーン ガチャガチャッ
龍星「早く開けろ」
伊織さんが「何やあいつ?機嫌悪いな」
ワタシ ドキドキドキドキドキドキ
バレたらどうしよう
龍星はめちゃくちゃ機嫌悪く家の中に入ってきた
龍星「さくら!昨日伊織の店にずっと居たんやろ?」
ワタシ「う…うん?(あ〜その事か)」
龍星「酔っ払ってたって俺が紹介している客に聞いた」
伊織さんが笑う
伊織「酒飲む場所で酔ってなかったら何しに来てんだよ笑 俺が連れて行ったんだよ。ノーマネーで」
龍星「伊織…ちょっと黙って」
龍星がワタシに近づいてくる
ワタシは龍星が何だか怖かった
そして
急に
ワタシのパンツの中を触る
ワタシ「ちょっと何してんの!」

龍星「伊織…俺、言ったよな?あの客をその気にさせる代わりにさくらには手を出すなって…」
伊織「リカの事か?んでリカは上手くいったんか?」
龍星「話変えんなって!俺が失敗するはずがないやろ?さくらに手出すなって言ったよな??」
伊織さんは笑う
伊織「リカが上手くいったらって話だろ?」

龍星は伊織さんに殴りかかろうとする
ワタシ「龍星!何にもしてないよ?」
龍星「分かるんだよ…」

えっ?パンツ触っただけで?!
ワタシ「龍星…本当に何もしてないから…
喧嘩やめて欲しい…」
ワタシは泣きそうだった
2人が仲悪くなるのは嫌だ

トゥルルルトゥルルル
伊織さんの携帯だ
伊織「はいはい。おっはよっんっ?今日?
ちょっと待ってな?」
…と言いながら別室へ行く
お客様だろう

龍星がワタシを見る
ワタシは龍星を見れない
近づいてきて優しく言った
龍星「アフターピル。飲んで」
ワタシはびっくりしてしまった
アフターピルって何?
龍星「伊織とは長い。考えてる事は大体分かる
いいからすぐ飲んで」

後で調べて分かった事だが
アフターピルとは中出ししちゃった時の避妊薬みたいなものだった
ワタシはとりあえず飲む
龍星はホッとしていた
何だか泣きそうだった
ワタシ「龍星…ごめんなさい…ありがとう」
龍星は黙っている
龍星「あ〜昨日は伊織にハメられた…最悪」
頭を抱えている
ワタシが悪いのに…
龍星「あいつ、客に何人子供おろさせてると思う?2桁いくからな…」

「さくらちゃんは産ませるよ」
伊織さんがいつの間にか戻ってきて言った
伊織「責任は取る」
龍星はびっくりしている
龍星「はぁ?お前何言ってんの?」
伊織さんは黙る
そのままシャワーを浴びにいき、スーツに着替え
無言で家を出ていった

ワタシは次に伊織さんに会うのが怖くてしょうがなかった
続く

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