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獣医師は何を考えながら、診察をしているのか

ワンちゃんや猫ちゃんを診察しているとき、獣医師は何を考えているのでしょうか…?

大切な家族ですから、診察中「本当にちゃんと考えているの?」と不安になったり、気になったりすることもありますよね。

今回は、通常どのような思考で診察しているのかについて、話してみようと思います。

「獣医師の頭の中」をのぞいてみませんか?

電話から診察は始まっている

飼い主様から動物病院に、相談のお電話をいただいたその時から、診察は始まっています。

どのような症状が出ているのか、年齢はいくつか、既往歴の有無などをお聞きしていきます。

こうして得た情報を頼りに、疑われる病気の数々を頭の中でリストアップしてから、飼い主様とワンちゃん・猫ちゃんにお会いします。

そして、いざ病院での診察です。

問診といい、飼い主様の話をさらにお聞きしながら詳しく状態を把握。

そして、視診(見た感じ)と触診(触ってわかることもたくさんあります)を行うことでリストアップした病気の絞り込みを行っていきます。

これを「鑑別診断」と言います。(なお、当日だけで判断できないときは治療を優先にして経過を見ることもあります)

その後検査を行い、さらなる絞り込みを行ったうえで病気を特定していくのですが、実はここで獣医さんの中でも差が出ます。

たくさんの検査をすればするほどたくさんの情報が得られるので、わかりやすくなるのは当たり前です。

今の時代、コンピューターにデータを入れれば「~病の疑い」と出ます。でも…そうしたら“獣医さんは要らない”ですよね?

検査を重ねることは、ワンちゃん・猫ちゃんにとってストレスですし、さらに全身麻酔をかける検査であれば時間もリスクも増えていきます。

獣医さんの役割というのは、いかに問診や身体検査などの情報から状態を探り出して診断を進め、必要の無い検査は行わず、そして飼い主様と検査項目についても相談しながら、共に治療を進めていくことだと考えています。

飼い主様の願いや想いは、常に頭の中に

これまで診察の流れの中の、獣医師の思考をざっくりと話してきましたが、当然、ワンちゃん・猫ちゃんの種類や状態や個性によって変わります。

また、常にご要望を汲みとりながら診察を進めるべく、思考の中には常に飼い主様の願いや想いがあるのが良い獣医師だと思います。

飼い主様の想いと、獣医師の考え。
このふたつを合わせていくことが、動物の健康と命を守ることに繋がります。

今回のブログが、少しでも皆さまのお役に立つことができるのであれば、幸いです。

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