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2021.6.14 ずっとあの日を探している

過去は美化されるというが、心底そう感じる。
とある音楽、とある映像、とある匂い、とあるとある言葉、とある顔、それらを見るとあの日たちが思い返される。

具体的な“あの日”のカタチはわからない。
ただ、あの頃のぼんやりとした、とにかくもう、戻れないあの日を思い出す。

それはただ、自分が社会を知らずに、若く、幼く、周りに守られ、ちっぽけな閉鎖的な空間に居たからかはわからない。

こんな過去に縋ってはいけないだろうか。
あの日にずっと帰りたいと思ってはいけないのだろうか。
それでも歩いていくよ、でも心の何処かではあの日を想っていたら、いけないのだろうか。

無くなってしまった近所のたばこ屋、新しくなってしまった学校、再開発されてしまう土地、消えていく緑、決して賑わっているとは言えないスーパーの一角のゲームコーナー、靴屋になってしまった本屋。

どれも全て過去。

あの日を想って生きていく。

帰れないあの日。

2021.6.14

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