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自己効力感

 心理学者のBandura,A.は、人が行動を起こす要因を、「ある行動が一定の効果をもたらすだろう」という期待(結果期待)と、「一定の結果に必要な行動をうまく実行できる」という信念(効力期待)とに分けて考えた。自己効力感とは後者の「効力期待」のことで、Bandura,A.は、成功への期待よりむしろ実行できる確信が強いと人は行動を起こすと考えた。

 Bandura,A.によれば、自己効力感は、人の情動や行動に影響を与えると指摘している。自己効力感の高い人は、経験する不快な出来事をストレスと感じることが少ない、何とかコントロールできると思う、不快な出来事の原因を見つけ対策をたて積極的に対処する、諦めない、いらいらや不安などのストレス反応が少ないことが挙げられる。

 Bandura,A.は、自己効力感は自然に生じるのではなく、①自分で実際に行う(遂行行動の達成)、②他者の行為を観察する(代理体験)、③他者が言葉で説得する、④情動的な変化を体験することによって高められると述べている。

 

 

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