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アララの呪文に助けられた日

パヤパパパパヤパパパヤパヤ

アララカタブラツルリンコ

日曜日の夜はちびまる子ちゃんを見ていた

もうこんな歳じゃないのになんて丁度思っている頃、ED曲が爆笑問題の歌う『アララの呪文』だった

もうこんな歳じゃないと思いながらも、あの不思議なメロディや映像に釘付けだったのを覚えている


そういえば電車の中で泣いたことがある人はいるだろうか

泣いてる人を見たことないが、私は何度か泣いてしまう時があった

聴いていた音楽が心に刺さった時、涙は自分の意思に反して流れてくる

必死に下を向いて、その場をやり過ごすしかない

他の乗客からしたら、失恋でもしたのかと思われているだろう


まさか『アララの呪文』を聴いて泣いているとは、誰も思ってはいるまい


自粛期間が長引くなか、不安が知らずにたまりパニック発作を起こした

二日経っても胸のドキドキはやまず、電車に乗って心療内科に出かけた

電車の中でも、「もし人身事故で動かなくなったらどうしよう」とか「今発作がきて恥ずかしい思いをしたらどうしよう」とか

心も体も疲弊していた


先生は私の話を十分に聞いて、薬を出してくれた

先生も受付の人も、薬局の人も皆優しかった

気分が良くなった私は帰るときに、母が好きな和菓子と自分用のいちご大福を買った

雨は降っていたけれど、心には光が射し始め

出発間際の電車に飛び乗った


そうだ!久々に『アララの呪文』でも聴いてみるか

なぜかここ数日、この曲が頭から離れなかったパヤパヤ


「迷って悩んで涙溢れ出しても 明日はお日様もっと輝いているよ

何かでつまずいたり、立ち直れなかったり、いろんなことがある人生だから」


なんでだろう、安心したのか

涙が溢れて止まらなかった

そういえば、薬をもらった直後から泣きそうだった

家に帰るまではと必死に我慢していたが

この曲がきっかけで涙が溢れてしまったのだ


不安だった

この世界に一人取り残されたら

このまま死んだら

この先の人生楽しいことが何もなかったら


でも、辛いことがあっても悲しいことがあっても

それが人生だから

あなたは一人じゃない、だから大丈夫


この曲はそう教えてくれた気がする