八重沢なとりさん

僕が八重沢なとりさんに出会ったのは2018年の9月17日だったと思う。
電脳少女シロさんが好きだった僕は、よみうりランドのVtuberLandのオープニングイベントに行っていた。
もちろんアイドル部の子たちがデビューしたのは知っていたけれど、当時はまだ配信とかは見ていなかった。
同行していた友人がイベントの待ち時間で見ていたのが、八重沢なとりさんだった。
どんな子なの? と聞いた。
Vtuberが好きな子でね、みたいな話をされたと思う。

それからしばらく時が流れた。
2018年12月。
アイドル部の子たちの3Dの姿がお披露目された。
僕が、ちゃんと八重沢なとりさんを見つけた日だった。

といっても、そんなに配信を見ていたわけではなかった。
この頃は配信被りはなかったけれど、それでもアイドル部だけで12人いたので、正直「知っている」程度だった。

明確に好きになったのは、2020年が始まってからになると思う。
配信被りやコラボが解禁されて、長時間配信やコラボが増えたのがきっかけだった。
2019年末以降、正直どっとライブ周りはあまりいいニュースが個人的にはなかった。心が明るくなるようなニュース、という意味だ。
そんな中で、彼女の存在に惹かれていった。
今の私にできることは何なんだろうって考えた結果なのかな、なんて思っているけれど、真意まで知っているわけではない。
でもとにかく、彼女が彼女なりに新しいことに挑戦しているのが好きだった。

Youtubeを開いたら彼女がいることに安堵していた。
帰る場所があるのは、幸せなことだった。

書いていて、スカスカさに自分でも笑ってしまいそうだった。
もちろん配信の思い出ぐらいならあるけれど、それでもきっと僕は彼女の配信時間の何分の1だって見れちゃいない。
何も知らないのと同然。
米粒さんにすらなれてないだろう。
……でも、僕の中には無視できない八重沢なとりがいたんだ
……それだけは、確かだ。


僕は今日24時まで仕事があった。
急な話で、休むことが出来なかった。
24時になった瞬間タイムカードを切って、なとりさんの配信をつけた。
すでに泣いていた。
丁度、EDの時間だった。みんなに会えて幸せだと言っていた。
僕も幸せだったなと思った。
涙が止まらなくなった。

Vtuberの卒業は、死に似ていると思った。
おばあちゃんが死んだとき、多分同じぐらい泣いた。
……嘘だ。
多分、おばあちゃんの時より泣いていた。
もう会えない。
でも、あなたとの思い出は全部僕の中で生きていて。それに、今もどこかで笑っている。
僕が思い出せばあなたはずっとそこにいる。
泣きながら、夜道を走った。

Vtuberが好きだった女の子は、Vtuberになって、アイドルになって、卒業した。

大好きだったよ。
これからも、大好きだよ。

願わくば、彼女のこれからが幸いなものでありますように。

またね。

あんじゅ


P.S.
銀河の隅で惑星はグルグル周る。
電波の記録エコーが返ってきた。これで何回だ。
遠くの宇宙であなたに恋をしたんだ。
届かないこと。理解っているのに。
あーあなたに逢いたいなって気持ちがループループする。
頭がどうにかなりそうだ。それ以外交わせない。
あーいますぐ逢いたいなって来る日もループループする
この周回軌道上にあなたが居なくても。
そこに大体愛が在るだけ。そこに大体愛が在るだけ。




追記4/28
違う
こんな事が言いたかったんじゃない
別に彼女は死ぬんじゃない
彼女は僕らを家族よりも家族みたいだって言ってくれた
泣きながら寂しいと言っていた
悔しい気持ちだってあった
オリジナルソング聞きたかった
歌わせてあげたかった
歌いたいって思いを叶えさせてあげたかった
10万人いった時はほんとに嬉しかった
彼女の頑張りが少しづつ届いていってる気がした
ライブさせてあげたかった


それでも一歩踏み出した
オタクならそれを祝う
幸を願うことしかできない
笑って送り出す
でも、家族なんだから泣く
グチャグチャだよ

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