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私の腕時計事情

1 腕時計を初めて持った

 腕時計を初めて手にしたのは、小学生高学年の頃だったと思う。既に他界していた祖母の、形見の婦人用アナログ腕時計を祖父から譲り受けた。
 当時、習い事を多くしていた私は、下校後に腕時計をして自転車に乗り、習い事へ向かう。腕時計をすると一端の大人になった気分で、ニヤついていたと思う。ただ、生来の忘れ物癖のある私は、ちょいちょい腕時計を置き忘れてしまうことが多く、しまいにはとうとう壊れてしまい、あえなく処分することになってしまった。

2 腕時計ジプシー生活の始まり

 中学生になり、父親からスヌーピーのデジタル腕時計を買ってもらった。学校の校則に腕時計は禁止されていたため、家族で出かける時程度でしか着用することはなかった。そんな滅多にしないから、忘れ物癖の私はまた無くしてしまった。
 高校生になってからは、さすがに無くすことはなくなったが、壊れることが増えた。バンドが切れたり、ネジがとれてしまったり、針が折れたこともあった。
 今思うと、どんだけの破壊王なのかと振り返るくらい、壊れていた。「また壊すから」と思い、安い腕時計を買う。そして壊す。そんなことの繰り返しだった。

3 腕時計ジプシー生活の終焉

 就職してからも「腕時計ジプシー」生活は続くが、ある日、そんなジプシー生活にもピリオドがついた。
 当時、お付き合いをしていた現夫からクリスマスに腕時計をプレゼントしてもらった。私の腕時計ジプシーに同情したようだ。覚えてはいないが、多分夫に
「安物で済ませようとするから、すぐに壊れるんじゃないの?しっかりいい物を買ったら?」
とかそんなことを言われたような気がする。
(何せ20数年前の話)その言葉に乗じて、アニエスべーのアナログ腕時計を買ってもらった。
 その腕時計は、何と!一昨年まで現役で動いていた。紛失もせず、故障もせずに。数年毎に電池を交換して使用していた。末期の1ヶ月位は、曜日を示す針が動かなくなっていたが、しっかり時を刻んでいた。

4 腕時計を長く愛用するということ

 買ってもらった腕時計は、約20年愛用した。仕事やプライベート、いつでも着用していた。
 仕事で脈拍をとったり、タイマーがわりにしたり、電車やバスに乗る時に時刻を確認したり、2月から3月になる時に日づけを直したり…。そうそう。上の子が産まれる時、陣痛が何秒おきかをこの腕時計で確認していたっけ。思い出も沢山できた。
 ほぼ2年毎に電池を交換してた。電池交換を依頼する時計屋さんは毎回同じ店で、そこの店主は交換時に、いつも電池に日付を記入してくれていた。交換が終わると「また2年後にお待ちしてますね」と言ってくれた。
 そんなことを繰り返して愛用した腕時計は、電池交換のペースがやがて、1年半になり、1年になり…。とうとう交換しても動かなくなってしまった。
「十分使ってきたし、良かったんじゃない?」と、夫に言われた時、寂しい気持ちになった。

5 腕時計ジプシー生活再び

 20数年経って、まさかまた時計ジプシー生活になるとは思いもよらなかった。
 仕事と年齢を考え、健康増進、体力維持向上を込めて、スマートウォッチを購入した。脈拍、血圧、歩数、睡眠時間…体温や血中酸素濃度も計測できるものも登場した。
 ただ、これも約1年の間でバンドが切れたり、画面が映らなくなったりしたため、合計3個のスマートウォッチを買い替えた。まさに、「安物買いの銭失い」

6 現在の腕時計

 そして、現在は、冒頭にある画像の腕時計を愛用している。購入して、まだ1ヶ月程度になる。
 かなりがっしりした時計。どうしてもすぐに無くす、すぐに壊すことを考え、大きくて強めな物を買い求めた。もちろん、アナログ。最近は秒針があるアナログ時計がなかなか見つからず、かなり難儀した。
 この腕時計も長く愛用したいと願っている。

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