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本日の一曲 vol.333 キース・エマーソン ピアノ協奏曲第1番 (Keith Emerson: Piano Concerto No.1, 1977)

キース・エマーソンさんは、1944年11月2日生まれのキーボード奏者で、1960年代後半に「ザ・ナイス(The Nice)」、1970年代には「エマーソン・レイク・アンド・パーマー(Emerson, Lake & Palmer、以下「ELP」)で活躍しました。

そのころのキース・エマーソンさんのステージ・パフォーマンスはクレイジーなもので、演奏しているハモンド・オルガンに飛び乗る、逆さまから弾く、ナイフを突き刺す、挙句の果てには破壊したりしていました。

有名なのは、宙を回転しながらピアノを弾くというパフォーマンスがあり、モトリー・クルー(Mötley Crüe)のトミー・リー(Tommy Lee)さんの「回転ドラム」ばりのものでした。

しかし、音楽そのものに対する姿勢は極めて真摯なものであり、クラシック音楽の造詣も極めて深いものがありました。ELPが取り上げたクラシック音楽はまた別の機会に紹介するとしまして、本日は、キース・エマーソンさんのピアノ協奏曲第1番をご紹介します。

この曲は、1977年にリリースされた「ELP四部作(Works, Vol.1)」の1曲目に収録されたもので、キース・エマーソンさんのピアノ、ジョン・メイヤー(John Mayer)さん指揮ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団(London Philhamonic Orchestra)の演奏で、グレッグ・レイク(Greg Lake)さん、カール・パーマー(Carl Palmer)さんは演奏には加わっていないようです。

ピアノ協奏曲第1番(Piano Concerto No.1)
第1楽章 Allegro Giojoso (0:00)
第2楽章 Andante Molto Cantabile (9:22)
第3楽章 Toccata Con Fuoco (11:34)

このアルバムがリリースされるまで、ELPは、いわゆるプログレシブ・ロックとして、セルフタイトルのファーストアルバム、「タルカス(Tarkus)」「トリロジー(Trilogy)」「恐怖の頭脳改革(Brain Salad Surgery)」などのアルバムをリリースしていましたので、この「四部作」トップの曲がオーケストラ伴奏付きのピアノ協奏曲であり、グレッグ・レイク(Greg Lake)さん、カール・パーマー(Carl Palmer)さんが参加していないということは、相当な予想外のことでした。しかし、ELPのキーボート・パートのエッセンスが詰め込まれた曲だと思います。

キース・エマーソンさんは、2016年3月11日、自ら命を断ってしまいましたが、この曲をレパートリーにするピアニストの出現を待ちたいと思います。

(by R)

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