本日の一曲 ハイドン・シリーズ 交響曲第88番 V字 (Sinfonia No.88, 1787)
1787年、ハイドンさんは、エステルハージ管弦楽団のヴァイオリン奏者ヨハン・ペーター・トスト(Johann Peter Tost)さんがパリに行く時に6曲の弦楽四重奏曲とこの第88番と第89番の2曲の交響曲を持たせたことから、この2曲の交響曲は「トスト交響曲」と呼ばれることがあります。
また、この交響曲には「V字」という愛称がついていますが、これはハイドンさんの生前にロンドンの楽譜出版社から楽譜が出版された際に、交響曲の整理番号として「A」から「W」までつけられていて、この第88番には「V」が割り当てられていたことから「V字」と呼ばれるようになりました。
また、緩徐楽章にトランペットとティンパニが使用されている2曲のうちの1曲で、もう1曲は第60番「うすのろ」です。
第88番は人気がある曲で、たくさんの指揮者・オーケストラがこの曲を録音、演奏してきています。
交響曲第88番ト長調「V字」(Sinfonia No.88 G Dur, Hob.I:88)
第1楽章 Adagio - Allegro 序奏のアダージョに続いて、躍動感のあるアレグロになります。
第2楽章 Largo ヨハネス・ブラームス(Johannes Brahms)さんがたいへんに気に入っていたというエピソードがある緩徐楽章です。
第3楽章 Menuetto & Trio. Allegretto 大規模なメヌエットとトリオではファゴットとヴィオラでバグパイプのような効果を出しています。
第4楽章 Finale. Allegro con Spirit 舞曲のようなテーマとカノンの展開部、ファンファーレのようなエンディングと聞き所の多い楽章です。
以下プレイリストです。
ヘルマン・アーベントロート(Hermann Abendroth)さん指揮ライプツィヒ放送交響楽団(Rundfunk-Sinfonieorchester Leipzig)の演奏
ハンス・クナッパーツブッシュ(Hans Knappertsbusch)さん指揮ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団(Wiener Philharmoniker)の演奏
ブルーノ・ヴァイル(Bruno Weil)さん指揮ターフェルムジーク(Tafelmusik)の演奏
トーマス・フェイ(Thomas Fey)さん指揮ハイデルベルク交響楽団(Heidelberger Sinfoniker)の演奏
フランス・ブリュッヘン(Frans Brüggen)さん指揮18世紀オーケストラ(Orchestra Of The 18th Century)の演奏
オットー・クレンペラー(Otto Klemperer)さん指揮フィルハーモニア管弦楽団(Philharmonia Orchestra)の演奏
アルトゥーロ・トスカニーニ(Arturo Toscanini)さん指揮NBC交響楽団(NBC Symphony Orchestra)の演奏
が含まれています。
追伸(2024/06/22)
プレイリストに以下の演奏を追加しました。
ウィルヘルム・フルトヴェングラー(Wilhelm Furtwängler)さん指揮ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団(Berlin Philharmoniker)の演奏
カール・ベーム(Karl Böhm)さん指揮ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団(Wiener Philharmoniker)の演奏
レナード・バーンスタイン(Leonard Bernstein)さん指揮ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団(Wiener Philharmoniker)の演奏
なお、YouTubeでは、ウィーン・フィルの演奏なのに「ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団トピック」になっています。
(by R)
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