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本日の一曲 vol.409 デビー・ハリー ジャム (Debbie Harry: The Jam Was Moving, 1981)

デビー・ハリーさんは、1945年7月1日にアメリカ・フロリダ・マイアミに生まれたシンガー、女優です。1974年の29歳のときに当時のパートナーだったクリス・スタイン(Chris Stein)さんとバンド「ブロンディー(Blondie)」を結成し、1979年に「ハート・オブ・グラス(Heart Of Glass)」という大ヒット曲を出しました。

ブロンディーのころは、デボラ・ハリー(Deborah Harry)と呼ばれていましたが、この「ハート・オブ・グラス」をきっかけにヒット曲を次々と出し、デビーさんはセックス・シンボルと呼ばれるようになり、その唇には保険がかけられたほどでした。1980年には、アンディ・ウォホール(Andy Warhol)さんとコラボしました。

そして、1981年にソロ活動を始め、その第1弾が本日ご紹介する「ジャム」が収録されたアルバム「予感(KooKoo)」でした。このアルバムでは、シックのナイル・ロジャース(Nile Rodgers)さんとバーナード・エドワーズ(Bernard Edwards)さんがプロデューサーとして参加しています。シックの記事はこちらです。

「予感」の中からシックよりの1曲として、「ジャム」です。

アルバム「予感」のプレイリストです。

そしてこのアルバムのジャケットなのですが、映画「エイリアン(Alien, 1979)」のデザインで有名なH・R・ギーガー(Hans Ruedi Giger, 1940年2月5日生~2014年5月12日没)さんによるものです。このアルバムのデザインは、顔が串刺しになっているように見えるため、販売や展示を拒否されたことがありました。

このアルバム・ジャケット作成の様子については、カメラマンでもあったクリス・ステインさんが本を出しています。

ギーガーさんは、いくつかのアルバムジャケットをデザインしており、一番有名だったのは、エマーソン・レイク・アンド・パーマー(Emerson. Lake & Palmer)の「恐怖の頭脳改革(Brain Salad Surgery, 1973)」だったと思います。ギーガーさんのアートは、グロテスクとエロスが融合したものと言えると思いますが、「brain salad surgery」という言葉自体にもエロティックな意味が込められています。

ギーガーさんのオフィシャル・ウェブサイトから、「MUSIC」→「ALBUM COVERS」とたどると、アルバムジャケットの一覧が出てきます。

この一覧を見ると、1969年のものが一番古いようですが、このアルバムは、スイスのプログレッシヴ・ロック・バンドの「The Shiver」がリリースした1枚だけのアルバム「Walpurgis」のものです。

Dolphin Kickさんによるレビュー記事です。

ELPについては、こちらの記事もご覧ください。

ところで、デボラ・ハリーさんの女優デビューは、1983年公開のデヴィッド:クローネンバーグ(David Cronenberg)監督「ヴィデオドローム(Videodrome)」でした。

この作品は、日本のホラーの代表作である鈴木光司さんの1991年の小説「リング」、1998年公開の中田秀夫監督の同名の映画への影響が窺われます。

(by R)


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