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本日の一曲 vol.389 キャメル 醜い画家ラヤダー (Camel: Rhayader, 1975)

キャメルは、「本日の一曲」では、「アイス」で紹介したことがありました。

今回ご紹介するのは、1975年にリリースされたキャメルの3作目のアルバム「白雁(スノーグース)」に収録された曲です。このアルバムは、ポール・ギャリコ(Paul Gallico)さんの小説「スノーグース」をもとにしたアルバムです。

英語版Wikipediaによるサマリーでは、「戦争の恐怖を背景に、友情と愛の再生力を描いた簡潔な寓話である。障害のためエセックスの湿地帯にある放棄された灯台で孤独な生活を送っている芸術家フィリップ・ラヤダーと、地元の少女フリサとの友情の成長を記録している。」となっています。

このキャメルのアルバム名は当初「白雁(The Snow Goose)」でしたが、ポール・ギャリコさん側の法的異議を受けて「白雁に触発された音楽(music inspired by The Snow Goose)」に変更されたました。また、当初はギャリコさんの小説に基づいた歌詞を収録する予定でしたが、こちらも著作権の問題で断念され、全編インストゥルメンタルのアルバムになりました。しかし、その出来栄えは、叙情的な曲想に満ちたもので、セールス的にも好調でした。その中の2曲目で、孤独な芸術家(画家)ラヤダーのテーマです。

アルバムのプレイリストです。

その後、キャメルは、山あり谷ありで1980年代の活動休止期間をはさみ21世紀に入っても活動していましたが、キャメルのフロントマンのアンドリュー・ラティマー(Andrew Latimer)さんが1992年以来患っていた真性多血症が悪化して原発性骨髄線維症を発症し、2007年に骨髄移植をしたことから、キャメルも再び活動休止期間に入りました。

しかし、幸いなことに2013年10月、ラティマーさんが完全復活を果たし、ライブでこの「白雁」を全曲演奏したのでした。同年、キャメルは「白雁」の再録音をリリースしました。

(by R)


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