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2023年12月の記事一覧
本日の一曲 vol.144 ポリス インヴィジブル・サン (The Police: Invisible Sun, 1981)
今年、2023(令和5)年8月10日から始めました「本日の一曲」も、今年最後になります。 本日ご紹介するのは、ポリスの4枚目のアルバム「ゴースト・イン・ザ・マシーン」に収録され、ヨーロッパでシングル・カットされた「インヴィジブル・サン」です。日本とアメリカではシングルにはなりませんでした。 この曲は、スティング(Sting)さんが1981年の北アイルランドでおこったハンガーストライキに触発されて、どんな状況でも「見えない太陽があるはずだ」ということを歌ったものです。 日
本日の一曲 vol.136 ルインズ ハイデロマストグロニンゲム (Ruins: Hyderomastgroningem, 1995)
ルインズは、1985年にドラマーの吉田達也さん(1961年生まれ)が立ち上げたプロジェクトの一つで、ドラム1人、ベース1人の2人という変わった構成のバンドです。 筆者がルインズを知ったのは、ローリングストーンのサイトに「史上最高のプログレ・ロックの50枚のアルバム」というページがあり、そこにルインズの「ハイデロマストグロニンゲム」が挙げられていたことがきっかけでした。その50枚のうち、日本のバンドはこの1枚だけでした。 それで、聴いてみたところ、ブーストを効かせたベースと
本日の一曲 vol.130 フリートウッド・マック ドリームス (Fleetwood Mac: Dreams, 1977)
さて、先日、ケイト・ブッシュさんの「神秘の丘」を紹介しました。 その少し前に、だいたい同じスパンで、リバイバル・ヒットしたベテランのアーティストの曲がありました。フリートウッド・マックの「ドリームス」です。 ロッキンオンの中村さんの記事にもあるとおり、ミック・フリートウッドさんや、スティーヴィー・ニックスさんもリプライしたことで話題になりました。ドリームスは、フリートウッド・マックの13枚目のスタジオ・アルバム「噂(Rumours)」に収録されていますが、動画のアイキャッ
本日の一曲 vol.126 泰葉 フライディ・チャイナタウン (Yasuha: Fly-Day Chinatown, 1981)
いわゆる日本の「シティ・ポップ」が世界的に再評価されて久しいですが、この1970年代~80年代のシティ・ポップのクオリティの高さは、なによりも演奏していたミュージシャンの実力によるものだと思います。最近、TikTokなどで聴かれている泰葉さんの「フライディ・チャイナタウン」もその演奏陣は、編曲者として井上鑑さんの名前があり、林立夫さん、斉藤ノブさん、松原征樹さん、今剛さん…が演奏しているということなので、パラシュートですね! この曲のリリースは1981年9月ですが、その後、
本日の一曲 vol.125 フランク・マリノ&マホガニー・ラッシュ ワールド・アンセム (Frank Marino & Mahogany Rush: The World Anthem, 1977)
もともと英単語としての「anthem」は、「国歌、聖歌、賛歌、讃歌、賛美歌」を意味するものとされていますが、最近、「アンセム」というと、「定番の曲」とか、サッカーの「公式ソング」とか、単に「人気の高い曲」などという意味で使われるようになりました。 カナダにフランク・マリノ(Frank Marino)さんという1954年生まれのギタリストがおりまして、ジミ・ヘンドリックス(Jimi Hendrix)さんを敬愛し、ギターのプレイスタイルもジミさんの影響を強く受けていました。その
本日の一曲 vol.124 ジョン・ウィリアムズ 帝国の逆襲より 帝国のマーチ (John Williams: The Imperial March from The Empire Strikes Back, 1980)
ウィーン・コンサート2020年に日本のオリコン年間クラシックアルバム第1位になった「ジョン・ウィリアムズ・ライヴ・イン・ウィーン」から「インペリアル・マーチ」です。 ジョン・ウィリアムズさんは、1932年生まれのアメリカ・ニューヨーク出身の作曲家です。これまでスティーヴン・スピルバーグ作品やジョージ・ルーカス作品などの映画音楽をたくさん手がけており、その音楽は、誰もが一度は耳にしたことがあるアメリカの大作曲家です。 そのジョンさんが自ら指揮をして、ご自身の曲をヨーロッパ
本日の一曲 vol.123 1980年代女声ドラマティック・ヴォーカル集 (3/3) 戸川純 さよならをおしえて (1985)
戸川純さんは、1961年生まれ、東京都新宿区出身の歌手・俳優です。1980年代はテレビや映画にも相当出演されていました。高校時代は演劇部だったそうで、歌い方には演劇要素がふんだんに盛り込まれています。 1985年にリリースされた戸川純さんの「好き好き大好き」の中の1曲「さよならをおしえて」です。この曲はカバー曲ですが、歌詞は戸川純さんによるものです。 私は待っているわ 愛してくれるまで 貴方を待っているわ さようなら いつでも待っているわ 愛してくれるまで 貴方を待って
本日の一曲 vol.120 1980年代女声ドラマティック・ヴォーカル集 (2/3) ニナ・ハーゲン スマック・ジャック (Nina Hagen: Smack Jack, 1982)
2021年12月2日、ドイツ連邦首相のアンゲラ・メルケル首相の退任式で、メルケルさん自身「この曲は青春時代のハイライトだった」として、ニナ・ハーゲンさんの1974年の東ドイツでのヒット曲「カラーフィルムを忘れたのね(Du hast Den Farbfilm Vergessen)」が使用されました。 ニナさんは、1955年、脚本家の父、女優の母との間にベルリンで生まれましたが、父方はユダヤ系であり、お父様自身強制収容所に収容され、父方の家族は強制収容所でなくなっており、母方の
本日の一曲 vol.116 1980年代女声ドラマティック・ヴォーカル集 (1/3) ケイト・ブッシュ リーヴ・イット・オープン (Kate Bush: Leave It Open, 1982)
ケイト・ブッシュさんというと、昨年、ネトフリのドラマ「ストレンジャー・シングス 未知の世界」で、ケイトさんの1985年リリースの「愛のかたち(Hounds Of Love)」に収録された「神秘の丘(Running Up That Hill」が使用され、ヒットしたことは記憶に新しいところです。 本日ご紹介するのは、「愛のかたち」の一つ前、1982年にリリースされた「ザ・ドリーミング」からの一曲「リーヴ・イット・オープン」です。 もともとケイトさんは、ピンク・フロイド(Pin
本日の一曲 vol.115 サンタナ 哀愁のヨーロッパ (Santana: Europe (Earth's Cry Heaven's Smile), 1976)
サンタナの「哀愁のヨーロッパ」は、ギタリストなら一度は目を瞑って弾いてみたい曲です。 「サンタナ」というのはバンド名で、カルロス・サンタナ(Carlos Santana)さんが中心のバンドで「サンタナ」という名前なんだと思いますが、カルロスさんのギターは、サステインの効いた音なのに痩せることなく太い音が出るというのが特色だと思います。 カルロスさんのギターはやはりギタリストとしては憧れの対象となるところです。高中正義さんなどは、「たかなか」と「さんたな」とで音が似ているこ