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本日の一曲

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さくらMusic officeでは、新企画「本日の一曲」をスタートしました! この「本日の一曲」では、ジャンルにこだわらず、時にはアーティストや時代背景にも触れながら、誰もが知…
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#ラヴェル

本日の一曲 vol.307 ラヴェル ステファン・マラルメの3つの詩 (Maurice Ravel: 3 Poèmes de Stéphane Mallarmé, 1913)

1913年という年は、ラヴェルさんは、イーゴリ・ストラヴィンスキー(Igor Stravinskyh)さんとモデスト・ムソルグスキー(Modest Mussorgsky)さんのオペラ「ホヴァーンシチナ(Khovanshchina)」の編曲作業をしながら、1913年5月29日に行われたストラヴィンスキーさんの「春の祭典」の初演に付き合っていた年でした。 この間、ラヴェルさんは、ストラヴィンスキーさんから「3つの日本の抒情詩」を聞かされました。 ラヴェルさんは、この「日本の3

本日の一曲 vol.294 ラヴェル 鏡 (Maurice Ravel: Miroirs, 1905)

モーリス・ラヴェルさんのピアノのための「鏡」は、5曲からなる組曲です。 1902年、フランス・パリのオペラ・コミックでクロード・ドビュッシー(Claude Debussy)さんのオペラ「ペレアスとメリザンド(Pelléas et Mélisande)」の初演が行われました。このころ、ドビュッシーさんは39歳でしたが、ドビュッシーさんの作品、とりわけこの「ペリアスとメリザンド」を支持する若い芸術家が集まり、このサークルが「アパッチ」と呼ばれるようになりました。 「アパッチ」

本日の一曲 vol.276 ピアノ・トリオ集補遺 ラヴェル ピアノ三重奏曲 (Maurice Ravel: Piano Trio, 1914)

モーリス・ラヴェルさんのピアノ三重奏曲が作曲された1914年は、1912年にバレエの大作「ダフニスとクロエ」を苦労して完成させ、1913年には作曲はほとんどせずに、イゴール・ストラヴィンスキー(Igor Stravinsky)さんの「春の祭典」のリハーサルに立ち会った後、第一次世界大戦が勃発した年になります。ラヴェルさんは、1915年にはトラック輸送兵として第一次世界大戦に出征したのですが、1917年1月には最愛のお母様がなくなってしまいました。 このピアノ三重奏曲は、「ダ

本日の一曲 vol.23 ラヴェル ラ・ヴァルス (Ravel: La Valse, played by piano, 1920)

本日ご紹介するのは、管弦楽の魔術師と呼ばれるラヴェルが作曲したオーケストラのための曲「ラ・ヴァルス」をピアノで演奏したものです。ラヴェルの曲で最も有名なのは「ボレロ」かと思いますが、「ラ・ヴァルス」とは「ワルツ」のことで、ラヴェルが「美しき青きドナウ」などで有名なヨハン・シュトラウスのワルツをリスペクトして作曲したものです。 もともとオーケストラのために作曲したものですので、これをピアノの演奏で聴いてみると、なるほど、そういう音が鳴っていたのか!と感心させられます。 まず