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本日の一曲

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さくらMusic officeでは、新企画「本日の一曲」をスタートしました! この「本日の一曲」では、ジャンルにこだわらず、時にはアーティストや時代背景にも触れながら、誰もが知…
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#フランツ・リスト

本日の一曲 vol.278 リスト バッハの名による幻想曲とフーガ (Franz Liszt: Fantasie und Fuge über das Thema B-A-C-H S529, 1870)

フランツ・リストさんの曲については、今回で4曲目になります。 今回の「バッハの名による幻想曲とフーガ」は、初稿は1856年、第2稿が1870年になり、演奏会や録音では第2稿が用いられることがほとんどです。また、ピアノだけではなく、オルガン版もあります。 「バッハの名による」の「バッハ」とは、もちろん、かの有名なヨハン・セバスティアン・バッハ(Johann Sebastian Bach)さんのことですが、「バッハの名」というのは、「B」「A」「C」「H」の4つの文字のことで

本日の一曲 vol.241 リスト 死の舞踏 (Franz Liszt: Totentanz, 1849)

フランツ・リストさんの「死の舞踏」は、ピアノとオーケストラのための作品であり、2曲のピアノ協奏曲と並んで演奏会で取り上げられる曲です。 作曲のきっかけは、1838年から翌1839年にイタリアを旅行した際、ピサのカンボ・サント墓地にある壁画「死の勝利」を見て、着想を得たそうです。 リストさんが見た壁画「死の勝利」とは、前述のページにある14世紀に描かれたブオナミコ・バッファルマッコ(Buonamico Buffalmacco)さんのフレスコ画「死の勝利(Trinfo del

本日の一曲 vol.67 リスト バラード第2番ロ短調 (Franz Liszt: Ballade Nr.2 h-moll S.171 R.16, 1853)

バラードとは、もともとはフランスでは世俗抒情歌としての声楽曲、イギリスでは物語を歌いこんだ曲だったようですが、18世紀のドイツでゲーテらが文学に曲をつけたりしたので、バラードというと、物語的な曲をいうようになりました。器楽曲でも、物語をモチーフにしたものが作曲されるようになり、ショパンの曲が有名です。 本日ご紹介するリストのバラード第2番は、ギリシャ神話の女神官のヘーローと青年レアンドロスの物語「ヘーローとレアンドロス」を描いたものだと言われています。この物語のあらすじです

本日の一曲 vol.41 ベートーヴェン 交響曲第1番 (Beethoven: Symphony No.1, 1800, by Toscanini, Marcel Simader & Les Passions de l'Âme)

ベートーヴェンの交響曲第1番は、ベートーヴェンが29歳のときに作曲したものですが、ピアニストとして生計を立てながら、作曲の勉強をし、はじめての交響曲を作曲したということになります。初演は、1800年に彼自身の指揮で演奏されたようです。 まず古い録音ですが、ザクザクと音が鳴っているようなアルトゥーロ・トスカニーニ(Arturo Toscanini)指揮NBC交響楽団(NBC Symphony Orchestra)の1939年の演奏を紹介します。さすがに1939年の録音ですので