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本日の一曲

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さくらMusic officeでは、新企画「本日の一曲」をスタートしました! この「本日の一曲」では、ジャンルにこだわらず、時にはアーティストや時代背景にも触れながら、誰もが知…
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2024年4月の記事一覧

本日の一曲 vol.265 バウ・ワウ・ワウ アイ・ウォント・キャンディ (Bow Wow Wow: I Want Candy, 1982)

バウ・ワウ・ワウは、セックス・ピストルズの仕掛人マルコム・マクラーレン(Malcolm McLaren)がマネージャーをしていたアダム&ジ・アンツ(Adam and the Ants)からリーダーのアダム・アント(Adam Ant)以外のメンバー、マシュー・アッシュマン(Matthew Ashman, Guitar)、デイヴィッド・バルバロッサ(David Barbarossa, Drums)、リー・ゴーマン(Leigh Gorman, Bass)を引き抜き、当時13歳のアナ

本日の一曲 vol.264 ゲイリー・ニューマン カーズ (Gary Numan: Cars, 1979)

ゲイリー・ニューマンさんは、1958年3月8日にロンドンのハマースミスで生まれ、お父様がブリティッシュ・エアウェイズのバス運転手だったことから、十代から航空訓練隊で働いていました。15歳のときにお父様からギブソンのレスポールを買ってもらい、それで音楽を始めました。 ゲイリーさんは、18歳のころだと思いますが、当時無名だったザ・ジャム(The Jam)のギタリストのオーディションに落ちたそうです。 そして、すぐに自分のバンドを結成し、チューブウェイ・アーミー(Tubeway

本日の一曲 vol.263 トッド・ラングレン 愛することの動詞 (Todd Rundgren: The Verb "To Love", 1976)

トッド・ラングレンの1976年にリリースされたアルバム「誓いの明日(Faithful)」に収録された曲です。このアルバムはリリース当時はもちろんビニール盤でしたが、A面にはヤードバーズの「幻の10年」、ビーチボーイズの「グッド・ヴァイブレーション」、ビートルズの「レイン」「ストロベリー・フィールズ・フォーエヴァー」、ボブ・ディランの「我が道を行く」、ジミ・ヘンドリックスの「イフ・シックス・ワズ・ナイン」の6曲が完全コピーで再現されて収録され、B面はオリジナル曲6曲が収録されて

本日の一曲 vol.262 打首獄門同好会 音楽依存症生活 (2013)

打首獄門同好会については、以前ご紹介しました。 本日ご紹介する「音楽依存症生活」は、音楽ファン、あるいは音楽を日常的に鑑賞している人々にとっての真実を指摘した歌が歌われています。 音楽に魅入られた俺達は 耳の穴から注いだ何かを どういうワケだか力に変えてる 音楽依存症の俺達は 今日も不快にまみれた世界を テンションだけで切り抜ける テンションだけで乗り切れる 音楽のリスナーは、耳から入ってくる何かによって、なぜか気持ちが変化して、その変化を享受しているわけです。 リ

本日の一曲 vol.261 スリー・ドッグ・ナイト 喜びの世界 (Three Dog Night: Joy To The World, 1971)

スリー・ドッグ・ナイトは、ちょっと変わったバンドで、一応、アメリカのロック・バンドとされており、ヴォーカルは、ダニー・ハットン(Danny Hutton, 1942-)さん、チャック・ネグロン(Chuck Negron, 1942-)さん、コリー・ウェルズ(Cory Wells, 1941-2015)さんの3人で、演奏する曲は、この3人がめいめいに気に入った他人の曲を持ち寄り、それをバンドで歌って演奏するというスタイルでした。本日ご紹介する曲などは、1971年に全米1位になっ

本日の一曲 vol.260 ファンカデリック エレクトリック・スパンキング・オブ・ウォー・ベイビーズ (Funkadelic: The Electric Spanking Of War Babies, 1981)

ファンカデリックは、ジョージ・クリントン(George Clinton, 1941-)さんがリーダーを務めるバンドで、同じくパーラメント(Parliament)と並んで、「Pファンク軍団(P-Funk Collective)」と言われていました。2つのバンドが並行して存在していた理由は、レコード会社との契約関係でもめたから、ということだったようです。 源流は、1950年代後半に結成されたドゥーワップのヴォーカル・グループ「ザ・パーラメンツ(The Parliaments)」

本日の一曲 vol.259 アップル・ミュージック 雷の音 (Apple Music Playlist: Thunderstorms, 2024)

なにかとお思いになるかもしれませんが、アップル・ミュージックのプレイリストに「雷の音」というのがありましたので、これをご紹介します。なにかと言いますと、「雷雨」の音を集めた環境音です。音楽ではありません。人によって雷雨の音をどう感じるのかはそれぞれだと思いますが、筆者などは、閉じ込められた密室感といいますか、閉塞感といいますか、胎児がえりの感覚なのか、そんな感じがします。 アップル・ミュージックに限らず、YouTubeなどでも「雷の音」などで検索すれば出てきますので、その他

本日の一曲 vol.258 パット・メセニー・グループ クリス (Pat Metheny Group: Chris, 1985)

パット・メセニー・グループは、1954年生まれのアメリカのギタリスト、パット・メセニー(Pat Metheny)さんのグループです。 本日ご紹介する「クリス」は、1985年公開、ジョン・シュレンジャー(John Schlesinger)さん監督の映画「コードネームはファルコン(The Falcon and the Snowman)」で使用された曲です。 この映画は、ソ連のスパイとなってしまったアメリカ人青年のお話です。パット・メセニーさんは、この映画のサウンドトラックとし

本日の一曲 vol.257 ジョニ・ミッチェル ウッドストック (Joni Mitchell: Woodstock, 1970)

ジョニ・ミッチェルさんは、1943年11月7日、カナダのアルバータ州フォート・マクラウドに生まれたアーティストです。 ジョニ・ミッチェルさんは18歳のころからライブ活動を始めるとともにアルバータ芸術大学に進学し美術を学びましたが、20歳のとき1年生で中退し、フォーク歌手になりたいということでライブ活動に没頭しました。21歳のとき1965年2月、当時の恋人との間で女の子を出産しましたが、育てられずに養子に出しました。その年の6月には、チャック・ミッチェルさんと結婚、23歳の1

本日の一曲 vol.256 PRISM 風神 (1979)

Prism(プリズム)は、1956年8月26日生まれのギタリスト和田アキラさんが中心になり、1977年にデビューアルバム「PRSIM」をリリースしたインストゥルメンタル・バンドです。当初は、キーボードの久米大作さんと伊藤幸毅さん、ベースの渡辺健さん、ドラムの鈴木徹さんに加え、四人囃子を脱退したギターの森園勝敏さんが参加していました。デビューアルバムには、名曲「LOVE ME」が収録されていました。 デビューアルバムリリースの後、セカンドアルバム「SECOND THOUGHT

本日の一曲 vol.255 バッハ フーガの技法 (Johann Sebastian Bach: Die Kunst der Fuge d moll BWV1080, 1751)

バッハのフーガの技法は、バッハの晩年に作曲が開始され、楽器の指定もなく書き進められて、バッハの死により未完となってしまった作品ですが、「クラシック音楽の最高傑作」とも呼ばれたりします。 「フーガの技法」とは曲名であり、テクニックなどの名前ではありません。CDのトラックの表記にも「Contrapunctus(コントラプンクトゥス、対位)」と聞き慣れない言葉が書かれていて、とっつきにくい感じがします。 20世紀のバッハ音楽の最大の演奏者グレン・グールド(Glenn Gould

本日の一曲 vol.254 米津玄師 アイネクライネ (2014)

本日ご紹介するのは、いまや国民的なアーティストに成長した米津玄師さんが2014年にリリースした米津玄師名義のセカンドアルバム「YANKEE」に先行して公開された「アイネクライネ」です。 この動画の公開は2014年4月1日であり、ちょうど10周年になりますね。本日(2024/04/15)現在で、再生回数がもうすぐ3億4400万回に届くようなところまで来ています。 米津さんは、当初「ハチ」名義で活動していましたが、2012年に米津玄師名義でファーストアルバム「diorama」

本日の一曲 vol.253 キッス キッシン・タイム (Kiss: Kissin' Time, 1974)

現在ではビッグ・ネームのキッスですが、デビュー当時には売れない時期がありました。本日ご紹介する「キッシン・タイム」は、現在ではファーストアルバム「地獄からの使者」に収録されていますが、1974年の初発リリースのときには、収録されていませんでした。ファーストアルバムのリリース後、その売れ行きが芳しくなかったので、レコード会社(カサブランカ・レコード)から、1959年のボビー・ライデル(Bobby Rydell)さんのヒット曲であるこの曲をレコーディングするように命ぜられ、キッス

本日の一曲 vol.252 ラリー・カールトン ルーム335 (Larry Cartlton: Room 335, 1978)

先日、リー・リトナー(Lee Ritenour)さんを紹介しました。 1970年代、フュージョンのギタリストとして活躍したのは、リー・リトナーさんと本日ご紹介するラリー・カールトンさんでした。 ラリーさんは、1948年3月2日に生まれたアメリカ・カリフォルニア州トーランス出身のギタリストであり、1968年にジャズ・ギターのアルバム「ウィズ・ア・リトル・ヘルプ・マイ・フレンズ(With A Little Help My Friends)」をリリースしてデビューし、1971年