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本日の一曲 20世紀第3四半期の音楽

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連載「本日の一曲」のうち、1951年~1975年の音楽をまとめました。
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2023年11月の記事一覧

本日の一曲 vol.113 ピンク・フロイド シー・エミリー・プレイ (Pink Floyd: See Emily Play, 1967)

はじめにピンク・フロイドは、「プログレ」(Progressive Rock)といわれるジャンルの代表格のバンドであり、「狂気(Dark Side Of The Moon)」(1973)、「アニマルズ(Animals)」(1977)、「ザ・ウォール(The Wall)」(1979)などが代表作として挙げられると思います。 1967年のデビューシングルから現在まで活動休止期間をはさんで活動を続けていますが、時期によってリーダーシップをとっているメンバーが違ったりしています。本

本日の一曲 vol.110 1910フルーツガム・カンパニー トレイン (The 1910 Fruitgum Co.: The Train, 1969) 鉄道ファンのための。

1910フルーツガム・カンパニーは、1960年代後半から1970年代前半にかけてヒットを飛ばしていたアメリカのニュージャージーのバンドで、「バブルガム・ポップ」とちょっと小馬鹿にされた名前で呼ばれ、また、1971年の伝説のロック・フェス「箱根アフロディーテ」に出演したことでも名前を残しています。「トレイン」は、日本でも1969年にリリースされたシングル曲です。列車に乗って、彼女に会いに行く、という曲です。 実は、このバンドはまだ活動を続けています。 それと、このバンドが記

本日の一曲 vol.103 ジミ・ヘンドリックス マシン・ガン (Jimi Hendrix, Band Of Gypsys: Machine Gun, 1970)

ジミ・ヘンドリックスさんのブルースは、とても特殊なブルースで唯一無二の音楽だと思っています。ジミさんのキャリアのうち、前半のブルースは、ジミさんのルーツというだけあって、けっこう元気なブルースです。これをまとめたのが、1994年にリリースされた、その名のとおり「ブルーズ(Blues)」です。 しかし、ジミさんのブルースの真骨頂は、1970年年頭のフィルモア・イーストでのライブ「バンド・オブ・ジプシーズ(Band Of Gypsys)」に収録された「マシン・ガン」でしょう。マ

本日の一曲 vol.87 ザ・フー 愛の支配 (The Who: Love, Reign O'er Me, 1973)

イギリスの「モッズ(Mods)」を代表するといわれたザ・フーの1973年のアルバム「四重人格(Quadrophenia)」のラストを飾る名曲です。「四重人格」は、ザ・フーのフロントマンであるピート・タウンゼント(Pete Townshend)さんが取り組んでいた「ロック・オペラ」の2作目になる作品です。 この「四重人格」は、後に1979年の映画「さらば青春の光」の原作になりました。こちらの映画のサントラにも「愛の支配」が使われていますが、同映画の音楽監督を務めたザ・フーのベ

本日の一曲 vol.86 テン・イヤーズ・アフター バッド・シーン (Ten Years After: Bad Scene, 1969. cf. Lenny Kravitz)

テン・イヤーズ・アフターは、速弾きのギタリストとして名を馳せていたアルヴィン・リー(Alvin Lee)さんがフロントマンのバンドです。ジャズやブルースをベースにした音楽です。本日ご紹介する「バッド・シーン」は、彼らの4枚目のアルバム「夜明けのない朝(Ssssh)」の1曲目を飾る曲です。このアルバムがリリースされたすぐ後にウッドストック・フェスティバル(Woodstock Festival)に出演し、「アイム・ゴーイン・ホーム(I'm Goin' Home)」の名演を残しまし