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本日の一曲 19世紀までのクラシック音楽

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連載「本日の一曲」のうち、19世紀以前のクラシック音楽をまとめました。
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2023年8月の記事一覧

本日の一曲 vol.20 ダンクラ 6つのエア・ヴァリエ (Dancla: 6 Airs Varies Op.89, 1858)

シャルル・ダンクラ(1817-1907)は、フランスの人で、ピエール・ローデのお弟子さんでした。1857年からパリ音楽院で教えており、本日ご紹介する「6つのエア・ヴァリエ」は、学生用に作曲された練習曲です。それぞれオペラの作曲家のメロディーが主題として選ばれています。どの曲のメロディーなのか、わかりますか?ちなみにその作曲家とは、パチーニ、ロッシーニ、ベルリーニ、ドニゼッティ、ヴァイグル、メルカダンテの6人です。 (by R)

本日の一曲 vol.19 ブラームス ピアノ協奏曲第2番変ロ長調 (Brahms: Piano Concerto No.2, 1881)

ブラームスがイタリア旅行をしたときの印象から作曲されたものです。同時期には、ヴァイオリン協奏曲、交響曲第2番などが作曲されており、ブラームスにとって充実した時期だったことがうかがえます。 ご紹介するのは、ピアノがウィルヘルム・バックハウス、カール・ベーム指揮ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団の往年の名演奏(1967)です。プレイリストではモーツァルトのピアノ協奏曲第27番とカップリングになっていますが、LP時代、CD時代前期は別々に販売されていました。モーツァルトの方も名演

本日の一曲 vol.9 ショパン 夜想曲遺作嬰ハ短調 (Chopin: Nocturne No.20 Op. posth., 1830)

ピアノを弾いている人は誰でもショパンの夜想曲を弾いてみたいと思っているに違いありません。今回は、ショパンの夜想曲の21曲の中の第20曲遺作嬰ハ短調「Lento con gran espressione」を聴いてみたいと思います。クラウディオ・アラウさんの演奏です。 この曲は有名曲ですので、映画「戦場のピアニスト」(監督は「ローズマリーの赤ちゃん」で有名になったロマン・ポランスキーで、第2次世界大戦下でのポーランド人ピアニストのウワディスワフ・シュピルマンが主人公)で使われた

本日の一曲 vol.6 ワグナー ニーベルングの指環 (Wagner: Der Ring des Nibelungen, 1848-1874)

クラシック史上最大の楽曲であるワグナー作曲の「ニーベルングの指環」は、序夜「ラインの黄金」(約2時間40分)、第1日「ワルキューレ」(約3時間50分)、第2日「ジークフリート」(約4時間)、第3日「神々の黄昏」(約4時間30分)の上演に4日間約15時間もかかるオペラです。 このオペラのあらすじを大雑把に説明しますと、ニーベルングと呼ばれる小人族が持っていた世界を支配できる指環に呪いがかけられ、最後には神々を含め世界が滅亡するというお話です。 この大曲を1曲と数えてよいのか

本日の一曲 vol.5 メンデルスゾーン 真夏の夜の夢 (Mendelssohn: Ein Sommernachtstraum, 1843)

シェークスピアの戯曲をヒントにメンデルスゾーンが音楽を付けたものです。かの有名な「結婚行進曲」を含んでいます。とにかく楽しくて愛らしい曲です。1時間はかかりませんので、この暑い夏の夜に聴いてみるのはいかがでしょうか。 アンドレ・プレヴィン指揮のウィーン・フィルによる1985年の録音です。 (by R)

本日の一曲 vol.1 ヴィヴァルディ 夏の嵐 (Vivaldi: Le quattro stagioni, L'Estate III, 1718-1720)

こんにちは。毎日暑いですね。「本日の一曲」の1曲目は、ヴィヴァルディ作曲ヴァイオリン協奏曲「四季」でおなじみの「夏」から第3楽章「夏の嵐」です。雷鳴と雹(ひょう)を描写した荒々しい曲です。 ベルリンフィルのコンサートマスターの樫本大進さんの2013年の演奏です。 この曲は有名曲ですので、ヘビーメタルのカバーもたくさんあるのですが、なかでも樫本さんの演奏はなかなか気合が入っている演奏です。 (by R)