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ダイバーにとって水面はトラブルの宝庫

月曜日から金曜日まで毎日更新『ビギナーダイバーさんへ捧げるマガジン』サイパン島からAKARIです。

本日は、ダイビングのエントリーで一瞬でくぐり抜けていただきたい場所の話。

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こちらサイパンのラウラウビーチ。

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こちらは同じくサイパンのオブジャンビーチ。

どちらもいわゆる遠浅の地形ですね。

見てもらうと波が立っているところを区切りに海の色が変わっています。

これは深さが変わっている証拠。

波が立っている場所は、浅くなって波(持ち上げられた海水)が地球の重力に耐えられなくなった場所で崩れます。

なので、ダイビングのエントリー場所は波立っている場所が多くなると思うのですが、その波の場所をいかにササっと切り抜けるところがポイントとなるのです。

今回はラウラウビーチのエントリー場所の断面図を例にしてお話します。

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ラウラウビーチはエントリーロープが設置してあります。

膝くらいの水深で、マスクやフィンを装着してロープを使って進んでいくのですが、この入りたての場所はとにかく、えいっと進んでください。

いろいろ不安がよぎったりすると思うのですが、もしここでロープを放して水面に浮上した時には、大惨事。

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水面には通常引き波という沖に流れる流れがあるし、ちょうど波が崩れる場所に顔を上げる羽目になるので、立っていた時はそれほど大きいとは思わなかった波も、水面の目線で見れば大波。

もともと不安でロープを放してしまった人が、この波の最中に正気を保っていられるはずもなく・・・。

見事にトラブルの雪だるま状態。いわゆる、大惨事。

マスクがずれる…鼻から水を吸う…レギュレーターが外れて水を飲む…浅瀬に戻りたいのに、引き波に持っていかれあと少しなのに辿り着かない…

とにかく、心の不安にロックをかけて、ロープで水底まで一直線が肝です。

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ほんの1分もしないうちに、超平和ゾーンにたどり着けるのです。

あの入りたての波で身体から思ったのと違う動きにされるゾーンとは全く異なった平和ゾーン。そこまでの辛抱。

もちろん、耳抜きが追い付かないスピードで行ってはいけませんよ。焦って進んで耳が抜けてなかったら、本末転倒なのであくまでも耳抜きの追い付くスピードでね。

これって、実はボートダイビングでも同じことなんです。

ボートからエントリーしてすぐにササっとある程度(ほんの1〜2m)、潜ってもらえればそこには平和ゾーンが広がっているのですが、水面から顔を上げた状態で波の上下で揺らされていると、もう不安がみるみる大きくなる雪だるま。

さらに、不安に負けてボートのロープにしがみついてしまうとさらに身体は上下して、ダイビングに来たことすら後悔することになる・・・。悲しい。

とにかく、水面ってのは意外にもトラブルの宝庫なんです。

水面にいれば(水中じゃなければ・空気があるから)という漠然とした安心感で、うっかり判断をミスして大惨事になる水面。

どうぞ、水面はササっといなしちゃってください。


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