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【実録】コロナ禍で久しぶりのダイビングになっちゃった人の話

サイパンで19年ダイビングインストラクターをしているAKARIです。
入国制限があった約2年間は、いろんなことに手を出して、なんとか生き延びて来ました。

ようやく、サイパンの観光が再開し、日本人ゲストも戻ってきたので、今日はそんなお話です。

ブランクダイバーにはリフレッシュコースを

パンデミック前は結構頻繁にダイビングに行っていたけれど、なんとなく行きづらくなり、気がついたら2年間潜ってない!って方、多いですよね。
そんな方には、リフレッシュコースをご用意してますよ!

器材セッティング

さすがに覚えているだろうってことでも、あらためて一から丁寧に説明を受けながら行うと、なんだか心の緊張が解きほぐされてきますね。
ワタシのnoteの読者様なら、耳にタコかも知れませんが、ダイビングはメンタルスポーツなので、この心の解放が1番大切なのです!
丁寧な指導には定評のある我が社のエース・Yumiko姐さんのリフレッシュコースはマジでおススメです。
昨日久しぶりにYumiko姐さんのリフレッシュコースの説明を聞いて、あらためて感心しましたよ。

ハントシグナルを説明

お金を払ってリフレッシュコースを受けるなら、ワタシもこの人から説明受けたいもんね。
「オッケーですか?」
「オッケーです。」
の、さすがに復習しなくてもわかるだろーっていうところも、ちゃんと端折らずに説明してくれる安心感って言ったらないわけですよ!
説明受けて覚えてないことばかりだったら、きっとリフレッシュコースとはいえ、不安が増すばかりです。
あえて覚えているだろう項目も同じ熱量で説明するYumiko姐さん…天才だな。
ノリとイキオイをベースに生きていることを非常に反省しました。

いざ水中へ

これも読者様なら、前に聞いたと思いますが、ダイビングスキルは自転車スキルと同じなんです。
しばらく、自転車に乗ってなくても、昔乗れた経験のある人なら、すぐになんとなく身体がコツを思い出すもの。

エントリー直前

エントリー直前までは、きっと不安しかないけど、最初のきっかけだけでもうまく行っちゃえば、あっという間にブランクなんて埋まっちゃってこの笑顔。

エントリー3分後

1ダイブ潜って、コツを思い出したら、2年越しの念願のアドバンス講習の始まりです。

究極の中性浮力

PADIアドバンスダイバーコースの選択科目に、PPB(ピークパフォーマンスボイヤンシー)というものがあって、日本語訳は『究極の中性浮力』
ちょっと、大袈裟じゃない?笑
この日本語訳が19年前から気恥ずかしいんだけど。

このコースは、その名の通り、中性浮力の練習にだけ特化したダイビングをするんですね。

フィンの先を軸にして、肺のコントロールだけで浮き沈みを調整するフィンピポットから始まり、
視界が逆さまになるといろいろムズイ…

最終的には、逆立ちがいい感じにできるようになると、かなり究極の中性浮力です!
この中性浮力が取れるようになると、海洋生物を傷つけなくてすむようになるだけでなく、ダイビングが楽ちんになる。イコール空気の消費が少なくてすむようになります。
実際に、このUエジマさん、1本目では残圧50以下だったけど、2本目は残圧80ありましたもんね。
中性浮力が取れないといかに無駄な動きが空気を余計に消費するかってことですね。

ブランクはダイバーだけじゃない

この2年間、サイパンではゲストほぼゼロだったため、ガイド業も開店休業状態。
それでも、少し前から韓国人観光客はたくさん戻ってきているので、韓国系ショップさんは大盛況。
それに付随して、日本人ガイドさんもヘルプで呼ばれている方はお仕事再開されてます。

我々、おばちゃんガイドにはヘルプの要請はほぼなく…まあ、気持ちはワカル…ワタシがヘルプを頼む側でも、ワタシたちなんかより〇〇くんにお願いしたいもん。

なので、いろんな機会やプロジェクトでダイビング自体はコンスタントにしていたものの、ガイドはまさに2年ぶりなのだ。

だというのに…

とにかく圧迫して止血

前日に、指先をよく切れる包丁でバッサリと5ミリほど失い…。
どうにか、ダイビングを乗り切る方法はないものかと、苦肉の策で『ごはんですよ!』の空き瓶被せ作戦。

桃屋サイコー

とにかく、海水に浸けてしまうと治りが確実に遅くなるだろうから、なんとしても濡らさないというのが今回のミッション。
深くなれば、『ごはんですよ!』内の空気の体積が小さくなり水没の恐れがあるので


エアガンを中圧ホースに繋ぎ、常に空気を追加できるようにした。

心配された水面の波は問題なかった
空気を出すごとに浮力が増し、おさえてる指がつりそう
完全なるドライのままダイビング終了!

思惑通り、全ての想定が正解を叩き出し、一滴も濡れることなくダイビングが終了でした!

だんだんと増す浮力を抑えるために、もう少し細い瓶が良いかもというご意見もいただきましたが、不意の姿勢変更に一瞬だけ、中の空気を逃してしまい、完全なる水没の危機が訪れたのですが、この容積があったため、ギリギリ助かった。
容積が小さかったら、アウトだったのだ。
#ありがとう桃屋

まあ、ガイドの仕事とは言いましたが、厳密にいうとアシスタント兼カメラマン兼メンテナンス後のレンタル器材の最終確認がワタシの任務だったのでできたこと。
メインガイドなら、もちろんこの方法はアウトよね。

人体実験の結果、思ってたより大成功をおさめたかにみえた今回のこの方法。

この後がまずかった…。

予定してたレンタル器材のチェックが終わってしまったので、実は2本目はビーチに居残り車のセキュリティ兼ゴミ拾いをしていたんだけど、ジンジンじわじわ痛くなってきたんですよ。

全く濡らさなかったのになぜ。

考えてみれば、当たり前のこと。45分間も全身に圧力をかけたんだから、そりゃ傷のところなんて一番弱ってるんだから、痛むに決まってるよね。普通に傷の近くを押し続けてたのと一緒だもんね。

そのジンジンはドクドクにかわり、結局夕方まで痛み続けたとさ。

いやぁ、やっぱりいろいろ試してみるもんですね。新しい発見につながって、勉強になりました。

この方法は、ちっともおすすめできません。

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