サイパンの珊瑚の産卵観察プロジェクト2020 始まりの話
こんにちは。サイパンのマリンスポーツショップSAKURA MARINEのインストラクターAKARIです。
今日から『サイパンの珊瑚の産卵観察プロジェクト2020』のお話をレポートしていきたいと思います。
そもそもワタシは無類のナイトダイビング好き。ダイビングの楽しさの8割はナイトダイビングにあり!との持論を展開して早15年ほどたちます。昼間のダイビングもとっても楽しいので、それが2割ということはナイトダイビングには すごい楽しさ詰まってるでしょう??
まだ子供がいなかった頃は週に3~4回はゲストをナイトダイビングにご案内しておりました。ワタシがサイパンでガイドを始めて18年がたちますが、実はあまりサイパンはナイトダイビングは盛んではないのです。
ワタシが潜りに行ったことのあるパラオとか沖縄とかの実際の『ナイトの盛ん度の肌感』はわからないけど、わたしから見たらサイパンよりナイトに行く方が多く見られた確か20年くらい前にPADIのアドバンスコースから「ナイトダイビング必須」が外れたと思うんだけど、そうなるとさらにナイトに行きたいというゲストは少なくなっていった気がする。
ワタシの考えるナイトダイビングの良さは
①昼間にお会いできない生物やシーンとの出会い。
②見える範囲がライトが照らす範囲内のみ(せいぜい直径1〜2m)なので、生物を自分で見つけることが実は昼間より簡単。自分で見つける喜び。
ズバリこの2つです。
さらにサイパンだと『エキジット直後に360度パノラマに広がる満天の星空』ってのがオマケにつきます。オマケつきって良いよね。ちょっと心が動かされるワード。表現はとてもチープで嫌なんだけど、見たことがない人にとっては本物とは思えない まるでプラネタリウムにいるような感覚に陥るような星空が待っているんです。
おっと、星空の話はこの際どーでもよかった・・・。話を戻します。
んで、ナイト好きを豪語しているくせに実はサンゴの産卵をみたことがないんです。ナイトダイビングの憧れのシーンでしょう??
では、サイパンのサンゴの産卵って一体どうなってるの??
詳細は2年前に行った「珊瑚の産卵観察プロジェクト2018」の考察ブログをご覧ください。
とにかくデータがないんです。。。恥ずかしながら・・・。そこに需要がなかったというべきか、そこに需要を見いだせなかったというべきか・・・。とくにワタシが大型ショップに12年間働いている時は、調査に行く余裕なんてはっきり言ってなかったというくらいサイパンはダイバーで溢れていた。12年間ほぼサンセットを優雅に見るなんて言う余裕なんてなかった。特に日本からジャンボが毎日3機飛んでたころは、朝の薄暗いうちから出社して夜遅くまでカランカラン言わせながらタンクチャージをしているスタッフがいて(10時~11時くらいまでチャージは新人の仕事でした)、ある程度お客さんがついてくると今度はその仕事を新人に任せて夜はお客さんと御飯にいく。
そうこうしているうちに家族ができると今度は仕事と家庭の両立。
そんなこんなであっという間に月日が経ち、5年前に独立してからは数少ないデータを頼りに潜ってはみたものの・・・サンゴの産卵に立ち会うことができず・・・実はサイパンが壊滅する台風がこの5年の間に2回もあって(そんな台風は30年に1回って聞いてたのに・・・)、そのあとサイパンの直行便がなくなるという事態になったりしたのですが、なんとか去年の11月からスカイマークのサイパン直行便が就航して
「いざ!サイパンのV字回復のストーリーのはじまりだ!」
と思ったとたんに・・・・・コロナ登場・サイパン入国制限。
もうまるで少年ジャンプのような展開でここまでやってきたという話です。ドラゴンボールのフリーザをボロボロになりながら やっと倒したのに最終形態が登場した時の絶望感です…。
4月から全くゲストのいない3か月を過ごし6月の末。
「あぁ、サンゴの産卵も近いんだろうなぁ~」と心の片隅で思っていたワタシとYUMIKO姐さん(同じくSAKURA MARINEのインストラクター)に
「もうすぐサンゴの産卵ですよね~!今年はどうしますか!?」と明るく声をかけてきてくれたのは「珊瑚の産卵調査プロジェクト2018」のときにワタシのSNSを見て「面白そうなことやってますね~!僕も仲間に入れてください♪」と参加してくれたダイビングショップ・アンクラーのHiroshiくん。
いやぁ・・・・気持ちはわかる・・・非常にわかる・・・スカイマークのサイパン直行便も再開が10月まで延期になり、サイパンの入国制限もいつまで続くのか見通しも立たない・・・収入は6か月ゼロほぼ確定。今日の生活もままならない今の状況で「珊瑚の産卵観察のために毎日ナイトダイビングに行ってきます!」とは言えない・・・でも、この季節を逃したら来年にもつながらないってのも十分に知っている・・・・
簡単に「行こう行こう!!」とは言えない自分の情けなさと格闘しながら、Hiroshiくんとメッセージのやり取りを続けていると
「問題はわかりました。では、こうしたらどうですか??」
とある提案がなされました。その提案とは・・・・
第2話に続く。
ここまで、読んでいただいてありがとうございました。このnoteのストーリーはあくまでAKARI視点で展開していくストーリーでので、多少の独断と偏見からの表現があることもございますので、ご了承ください。