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ダイビングインストラクターが水中考古学者の仕事を見学した話

今日からサイパン在住歴19年、ダイビング本数9000本のダイビングインストラクターのワタシが、初めて水中考古学者さんと一緒に潜る機会を得た話をしたいと思います。

今まで、ダイビングインストラクター以外にダイビングを仕事でしている人、例えば海上自衛隊の方や、水中冒険家、海上保安庁の方などと一緒に潜ったことは何度かありました。
しかし、それはいずれもお休みの日にサイパンに遊びに来てくれた方や、撮影でサイパンに来られた形で、ワタシがガイドをするという経験でした。

しかしながら、今回、縁あってとても幸運なことにある水中考古学者さんたちのプロジェクトに立ち会うことができた。知らなかった世界を知ることができただけではなく、そこに参加する人々の姿勢に胸をグッとつかまれた。なんかもう語彙力不足でもどかしすぎるのですが、このなんとも表現しきれない感情に満たされた。結果、ふつふつと自分のモチベーションが湧き上がると共に、これはぜひ1人でも多くの人にどういう目的でどのような方法でどんな人たちがこのプロジェクトに取り組んでいるのかをただ知ってほしいと言うことで書き始めた。
いわばワタシの絵日記です。

おそらく、ダラダラと続きそうな予感がしますが、どうぞおつきあいください。

なお、今回のプロジェクトはいろいろな関係上、ワタシが撮った写真はありません。
基本的には、各組織が公に発表している写真などを利用しますが、足りない場合は自分で書きました。

ほら、絵日記だからね。

そして、内容に関しては、ワタシが実際に目で見て、耳で聞いてきて感じたことを書いてますので、もしかしたら、多少ワタシの思い込みが含まれる可能性もありますので、そこもお許しください。

ほら、、絵日記だし。

さて。

いっちょ噛み精神

ある日、Aさんより『今度、水中発掘プロジェクトがあるらしいよ。』と聞きました。
パンデミックにより約2年間、ほぼ無職のワタシは、この期間にやれることはなんでもやってみる、言ってみる、行ってみる精神で、各方面いろんなことにいっちょ噛みしてきました。
その流れで、この話を聞いた時、条件反射が如く

「ダイビングボランティアが必要なら、ぜひ声をかけてください!」

その時は、水中発掘プロジェクトをサイパンで行うってことは、まだ見つかっていない水中戦跡を泳いでサーチしたり、埋まっているなら多少掘り起こしたり、そういう感じのプロジェクトならきっとダイバーは多いに越したことはないだろうなーなんて、本当に気軽に考えていました。

それから月日は経ち、なんとなくプロジェクトは始まっていることは小耳に挟みましたが、ワタシが乗るスペースはなく、
「プロジェクトも今月いっぱいで終わってしまうから、もしかしたら参加させてあげられないかも知れない…」
と、ワタシのいっちょ噛みを後押ししてくれていたお友達のキャプテンSさんから悲しそうなメッセージをいただき、なんかずうずうしいお願いをしてしまって、逆に申し訳ない気持ちになっていた頃、突然

「AKARIちゃん!今週の土曜日か日曜日のどちらか1日なら乗れるよ!」

と、意気揚々のメッセージのあとにつづいた、見たこともない長さの注意事項の文面に(もちろん英語ね)、ようやく異変に気づく…。

なんかおもてたんとちゃうかも…。

それでもワタシの英語力を知っているキャプテンSさんは、日本人の奥さんが一応明日説明の電話するねともメッセージをいただき、どうやらコトはワタシが思ってたよりオオゴトだったのだと気がついた時には、すでに参加表明をご機嫌に提出したあとだった。

それでも念には念を入れたかったのか、わざわざワタシが参加する前日に、今回このプロジェクトに参加している水中考古学者の中で唯一日本人の先生と一緒にお話ができる機会を夕食会として企画してくれたのです。

そこで初めてワタシは『水中考古学者』という方にお会いすることになったのです。

かなり緊張して参加しましたが、話が面白すぎて、とめどなくいろいろ聞いちゃいました。

皆さん、水中考古学者ってどういうお仕事をされているか、知ってました?

百聞は一見にしかず、詳しくはこちらの番組をご覧ください。

本も出されてるんですね!

Kindle版もある…。欲しい!!買っちゃおうかな…。

キャプテンSさんほか、皆さんがKOTAと呼んでいたのですが(そりゃ、みんなアメリカ人だし、会話は英語だから当たり前なんだけど…)、ワタシとの会話は日本語なので、KOTA先生と呼ばせていただきました。

KOTA先生によると、今回のプロジェクトは、ただの戦跡を見つけ出すなんていうことが目的ではなく、
第二次世界大戦中にサイパンで墜落して戦死したパイロットの遺骨を探すということだった…。

イコツ?ハ?

骨のかけら、歯のかけらでもなんでもいいから、見つけ出すことを目的にしているらしい。

え?この広い海の中から?珊瑚や貝殻、白い砂の水底のエリアから、同じく白い小さな骨や歯をどうやって見つけるというの?

プロジェクトの目的がおもてたのと違う衝撃と、翌日の100%英語漬けの緊張とで、眠れぬ前夜となったのでした。

ど緊張の中、翌朝乗り込んだボートはこんな感じでした。

ワタシの記憶の限りの再現図

さて、この船で一体どんなことが行われているのかはまた明日に続きます♪

ここまで読んでいただいて、ありがとうございました。


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