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サイパン 珊瑚の産卵観察プロジェクト2021 第29話  予想的中の精度が上がってきた話

こんばんはー!サイパンの珊瑚の産卵観察プロジェクトのAKARIです。

いよいよ今年の調査も今月と来月の2回となりました。(といっても、唐突にスピンオフ調査が入る場合もありますが・・・(;'∀')。)

昨日は今年第5回目の調査の第一夜。

スピンオフ調査予定だった満月の2日間のパウパウビーチが台風8号の大きなうねりによって中止になり、満を持しての本調査だったのですが・・・。

充電とかの準備をしようと思ったら、午前中から突然の全島停電。

4時間くらい経って、やっと停電が解消されたと思って、充電が終わってダイブコンピュータの日付設定をしていたら、ボタンが飛び出した・・・。

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そして、極めつけは、津波警報。アラスカで地震があったから、南太平洋全域にTsunami Alartが発令されたんです。

この津波警報は、すぐに解除となったのですが、なんか昨日の調査ダイブ前に立ちはだかる壁は次から次へと矢継ぎ早でした。

さて、そんな第一夜にご参加いただきましたのは、こちらのメンバー。

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その他にサイパンの珊瑚研究機関JAMSさんのバンドル回収チームも来ていましたよ。

エントリーしてから20分くらい経過して、ナンヨウミドリイシの近似種のバンドルセットを発見。

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今回は、ミドリイシの仲間の産卵を予想していたので、見事に的中です。

ミドリイシの仲間の産卵はピンクの卵(バンドル)がゆらゆらと浮上していって、とってもかわいい。

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(ホソエダミドリイシ 撮影・アクアデルレイ テルさん)

バンドル回収チームは、その群体の上にネットをかぶせて、先端のプラスチック試験管に溜めていく形になっています。

この漏斗に穴を開けたり、試験管の蓋に漏斗に合う径で穴を開けたりを6月にお手伝いしました。

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昨日産卵を見せてくれたのは、ナンヨウミドリイシの近似種とホソエダミドリイシとコモンキクメイシ。

昨日、採取したバンドルは今朝までに受精して、第一分裂を見せているそうです。細胞が二つに割れている顕微鏡写真を見せてくれました!さすが、研究チームです。

今回も見事にサンゴたちはタイムスケジュール通りに、タイミングをずらして産卵していました。

他にもタカセガイが放精しているのを見つけたので、きっとどこかで放卵もしているはず!と思って探したら、予想どおり緑の卵塊が中層を舞っておりました。

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去年から少しずつ得た知識を動員して、予想→確認を繰り返しています。これは本当に得難い経験です。

産卵の撮影はアクアデルレイのテルさんと、S2クラブの中丸店長と、セルフィッシュの野々垣くんに全面的にお任せして、メイダイブの松尾さんとワタシは

「すごいねー!」

「ねー!」

「かわいいねー!」

「ねー!」

と、水中おばちゃん井戸端会議を楽しんでおりました。

そうなのです。松尾さんもかなり水中トークの技術が高いガイドさん。ホソエダミドリイシの大量のバンドルセットを見つけたときに

「私、だれか呼んできますね!

と言い残し、暗闇に消えてゆき、

「あっちにすっごいいっぱい卵があるんですよー!!」

という声が暗闇から聞こえてきてから、数秒後に中丸店長の腕をつかんでこちらに向かってくる松尾さんの姿が見えました。

もはや、光より早くとどく水中の松尾さんの声(笑)。

ホソエダミドリイシの大産卵を撮影担当さんたちが撮っている間に、松尾さんの足元から、ピュンとカサゴらしき2匹が尻尾のあたりを合わせながら飛び出してきた。

とともに、フワフワした卵塊とも思える何かが2つ中層を舞う。

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これは放卵&放精なんだろうか・・・。

魚自体は、ものすごく早く泳ぎ去ってしまったので、カサゴっぽいとしかわからなかった。オニカサゴとかニライカサゴみたいな地味系のカサゴでした。

カサゴってクマノミみたいに産み付けるタイプの産卵じゃないのかなぁ・・・。

とにかく、びっくりして急いで写真撮って、エキジットした後にみんなに見せたら

「動画ないの??」

って。

そりゃ、そうですよね・・・。動画で撮るべきでした・・・・(-_-;)。

ということで、今夜は第2夜。なんと、史上初のラウラウビーチ(島の東側)とパウパウウビーチ(島の西側)の同時調査。

これ、もう、わくわくしかない。

離れた場所でも、同じタイミングで産卵は行われているのか!

皆様、ぜひお楽しみに報告をお待ちください♪

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