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穏やかな海の穏やかじゃない場所を見ていたら、サンゴに謝罪したくなった話

6月のサイパンの海は、穏やか。

どのくらい穏やかかというと、こんなに。

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この写真、一切レタッチしてません。いつもは、多少レタッチしてシェアするのですが、こんなに美しいならノーメイクでGo.

こんなにおだやかな海ですが、一か所、穏やかじゃない場所がありました。

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この美しい海には似合わない物々しい重機と残骸。

これは座礁船の撤去作業の現場。

そもそもこの座礁船は、2015年のスーパー台風ソウデロアがサイパンを壊滅させたときに、港に係留してあったのが、流されて座礁したもの。

そこから約6年が過ぎ、やっと撤去作業が始まりました。

この6年の間に、この船のオーナーの訴訟などがあったという話があったなぁと思って、今朝いろいろ調べていたのですが、調べている途中に居眠りするほど膨大な新聞記事との戦いに敗れました。

なので、わざわざ記事にしたっていうのに、内容はAKARIのうろ覚えと見聞なので、ご了承ください。

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一番近くでよく見ようと、ボートの先頭に陣取りました。(Photo by Atsuko)

それにしても、このセッティングは初めて見たので興奮しました。

なるほど、4本支柱を組んで床を作ってクレーン車を持ち込むんですねぇ。

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こんな大規模なものサイパンにあったのかしら?と思ったら、どうやらグアムから持ってきたらしい。 #さすがグアム

こんなに浅瀬で座礁しちゃったら、どうやって撤去するんだろうとずっと思っていましたが、少しずつ切断してボートにのせて運ぶんですね。

よくみると、ガス切断用のボンベが2本見えました。ガス切断はアセチレンガスで行われることが多いらしいです。アセチレンガスのボンベなのかな。

★貯蔵の際の注意事項・直射日光を避けて通風の良い場所に置き,容器を40℃以下に保ってください。 アセチレンガスの貯蔵・消費時の注意事項について

1.直射日光を避けて

2.通風の良い場所に置き

3.容器を40℃以下に保ってください

達成率たったの33%。

絶対、サイパンの直射日光の炎天下に放置してたら50℃超えるでしょう。

こわ。

ずっと見ていたら、うっかりオーナーの気持ちに寄り添ってしまった。これ全部自分のお財布からお支払いを想像して、吐きそうになった。

責任って恐ろしい。

ちなみに、今回の撤去作業費用は政府負担らしい。ここら辺も、どうしてそうなったのかがわからなかったので、ご存じの方は教えてください。

そして、心はさらにこの4本支柱の海底に寄ってしまった。

絶対、サンゴつぶれてるよね・・・。

これも聞いた話なのですが、港などに係留していたブイやアンカーにサンゴがついて成長してしまった場合、掃除のためだとしても、安易にサンゴを破壊してはいけない法律なんだって。

だから、どうしても綺麗に掃除をする必要があれば、きちんと申請の上、許可をもらう必要があるらしい。

ってことは、こんな作業をするにあたって、膨大な許可申請が必要だったんだろうねぇ。

でも、きっとなるべくサンゴを破壊しない方向で設置されたと思いたいけど、やはり少しは壊してるだろうなぁと想像。

あぁ、ごめんよ。

座礁から6年。ようやく撤去開始。海が元の状態に戻るには、さらに何年かかるんだろうな。

ここまで読んでいただきまして、ありがとうございました。右下のハートマークでサイパンおみくじをひいていってくださいませ。


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