見出し画像

【読書の秋2022】繊細さんな私がとある本に出会った話。

最近寄った本屋で、こんなものを見つけた。

『「繊細さん」の本』

私はすぐにピンときた。これ、私が読んだ方が良いやつだと。
それを見た瞬間反射的に手に取り、そのままレジへと向かう。会計待ちの列でペラペラとめくって中を見ると、私の直感は確信へと変わったのである。

ここでは、この本と出会えた私と「繊細さん」として生きてきた私の経験を書き綴ろうと思う。


「繊細さん」。正式には、HSPと言い、人より繊細な心を持った人のことをいう。
HSPについてはより詳細に書かれているサイト等があるのでここでは割愛。

そして私が見つけた本というのは、人より繊細な心を持った「繊細さん」が心健やかに生活するためのノウハウが書かれた本である。

結構図太く生きている私だが実はとても繊細で、刺激に対して非常に敏感であるという特性を持つ。
周りにイライラしている人がいると、もしや自分が原因なのではとビクビクしてしまうし、悲しんでいる人がいると私まで一緒に悲しくなってしまう。

ただ、これが悪い面だけではなくて、誰かが言った何気ない情報を覚えていたり、細かいミスによく気が付いたりするため、「そんなことよく覚えていたね」と仕事をする上で褒めていただくことはあった。これは私の長所として受け止めている所だ。
しかし、常に色々なものを感じ取りながら生きているせいか、仕事が終わって家に着く頃にはクタクタ。
ゆえに、お休みの日は泥のように眠らせて、と思ってしまうのである。非常に疲れやすいのだ。


私が「人より繊細なんだなぁ」と感じはじめたのは中学生の時。
人間関係で悩む私に、母や妹があっけらかんと「気にしすぎだよ」と言ったことがきっかけである。いやいやいや、気にしすぎっていうか気になるじゃん。
友人が挨拶をするトーン、表情。その些細な変化一つで不安に駆られ、私何かしちゃったのかなと思い悩む日々。

もしや私は普通の人の感覚ではないのではないか、皆とは違うのではないか。
そう思いはじめてから現在まで、私はこの性格と上手く付き合う方法を長らく模索してきた。


結論から言うと、『「繊細さん」の本』にあったノウハウを見て、目からウロコが落ちる思いと、私が考えていたことは間違ってないのだなと言う安心感で胸がいっぱいになった。

私が思いつかなかったような方法が紹介され、「これは良い!」とさっそく実生活に取り入れてみると、なんだか少し心が軽くなったような気持ちになった。
「繊細さん」が上手に生きていくための術がここに集められており、繊細で悩む全ての人におすすめしたいと心の底から思う。

そして、なんといっても、繊細な私を全肯定してくれているような安心感。
今まで「自分がおかしい」と思いながら生きてきた私にとって、私を受け入れてもらえているような内容に誠に感動した。

友人も、親も、血を分けた姉妹にも分かってもらえなかったことを理解してもらえているんだというような感覚。
悩んでいるのは自分1人じゃないんだと思うことができ、どことなく感じていた孤独感がだんだん薄れていくような感じであった。

繊細な自分と上手く付き合うべく、私は「無」になって生活していた時期がある。
全ての感覚や意識をシャットアウトさせ、何も見ない、何も考えない。味気ない日々。

そのような生活は、確かにストレスフリーであった。なぜなら何も気にならないからである。嫌なこともつらいことも何も感じない、それはそれは大変楽な日々。何にも心動かされない分、何も疲れなかった。

しかし、そんな生活を続けていると、以前まで楽しいと感じていたことも感じなくなり、嬉しさや喜びという感情までも湧かなくなってしまったのである。
深夜、布団に入った私が天井を見つめながら「何のために生きているのだろう」と思いはじめた頃、これではまずいと「無」の生活をやめた。大学2年の夏のことであった。


笑いたい時に笑って泣きたい時に泣くのが1番だと、「無」の生活を経た私は大いに思う。
そして、気になっちゃう「繊細さん」にとって、気にしない生活というのは解決策のよう見えて実はそうではないです。
気にしない生活っていうのは「繊細さん」が自分自身を苦しめる1番の方法だと身をもって感じたから。

じゃあどうしろっていうんだ。

そんな時の『「繊細さん」の本』ではないか。

この本は絶対に「繊細さん」の味方で、「繊細さん」が「繊細さん」のまま、「繊細さん」らしく元気に生きる方法を教えてくれる。


自分が、大事なパートナーが、同僚が、友達が「繊細さん」なら、是非ともこの本を手に取ってほしい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?