リスパダールの日々サイケデリックグッド

リスパダールを処方薬として飲むようになってから、毎朝湯船に浸かるようになった。毎日違う香りの入浴剤を入れて。たまにはLUSHのお高いキラキラカラフルなバスボムなんて入れちゃったりして。そんな時の湯船は海のようで空のよう。もしくは水に溶けた宇宙。その宇宙のなかで私の肉体はただよう。

朝起きて、お風呂に入って、あがって、火照った身体で、裸のまま、髪の毛は半分濡れたまま、朝食をとると、私は早起きなので丁度暗い空が朝に変わる瞬間を見ながら食べ物を咀嚼することになる。そんな時、咀嚼をしながら、うつりゆく空の眺めを見て、涙が出るようになった。美しくて、涙が出るんだ。ノスタルジーに浸った涙。ずっと恨んでいたものたちからの解放と理解、親への感謝など。

部屋を片付けるようになった。

花を飾るようになった。

背の高い赤い薔薇が5本、シーシャのボトルを花瓶代わりにして、部屋の中でのびのびとそびえている。

朝焼け以外にも、すべてが前より綺麗に、美しく、芸術的に見えるようになって、そのたびに視界が滲む。涙が出る。どうして美しいと、涙が出るんだろう。

リスパダール飲んで思い出す、閉じ込めた幼少期の感受性。

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