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記事一覧

詩|白いたんぽぽ

もう誰も住んでいない家の前には 綿毛になったたんぽぽがあった それはいくつも生えていて 風…

さくらりんご
1か月前
39

詩|悪魔

地底から、悪魔が所有する 太鼓の音が鳴り響く 美しい秩序を愛する悪魔が 今日ばかりは使者を…

さくらりんご
6か月前
43

詩|月のうた

ここに座って 悲しみをかぞえよう ひとつ、ふたつ みっつ、よっつ これは丸くて こっちは三…

さくらりんご
6か月前
40

詩|ビー玉

ポケットの中に きれいなビー玉がたくさんあった あなたがこれまで集めたビー玉 どれもカラ…

さくらりんご
6か月前
32

詩|君と僕だけ

君と僕の世界をつくろう。 そこには僕らふたりしかいない。 ふたりにしか見えない月がいて、…

さくらりんご
6か月前
36

詩|おはよう

おはよう。 いい天気だね。 あいしているよ。 今日もきれいだね。 とてもすてきだよ。 だ…

さくらりんご
7か月前
32

詩 | どしゃぶり

さっきの怒りはどこへ行ったの。 今はお腹が痛くて前に進めない。 あなたは変な走り方をして私を笑わせている。 あなたに怒っているはずなのに、怒りはどこかへ行ってしまった。 あなたの適当な天気予報。 今度こそは絶対に傘を持っていく。 さっきまでの怒りはどこへ行ったの。 今はお腹が痛くてしょうがないの。 雨はたくさん降っているのに、足がこんなに軽いのはなぜなの。 最近買ったお気に入りの靴。 これはあなたに洗ってもらおう。 あなたもお腹が痛いのね。 その笑い方

詩 | あなたと星

星が見えなくて悲しんでいたら、 あなたが側にやってきた。 「どうしたの?」とあなたが聞い…

44

詩 | 一緒に見て

ここに来て。 一緒にこの火を見ていてほしいの。 右と左に揺れるでしょう。 なんてことない…

36

詩 | 春の風

きみの長いスカートがなびいたその瞬間を ぼくは鮮明に覚えている。 あれは、冬がすぎて暖か…

33

詩 | 美しいの

ほら、またその顔になった。 たばこを吸いながら、 あなたは斜め下を向いている。 わたしは…

25

詩 | さあ、踊ろう

リズムに合わせて一緒に踊ろう。 ぼくの動きに合わせるんだ。 さあ、足も手も動かして。 両…

22

詩 | 君に贈るよ

今から君の髪をなびかせるよ。 君がその景色を 目の当たりにするその瞬間に。 山を登ってき…

25

詩 | 飲み込むの

あなたの怒りを、わたしにちょうだい。 それを、わたしが飲み込むの。 ぐちゃぐちゃに噛み砕いてみて、一気に飲み込んてみてもいい? すべての破片も噛み砕いて、最後には嘘みたいに何もかもなくなってしまうかもしれないから。 そうしたっていいでしょう? わたしがそれをしたっていいでしょう? そうしたらふたりで大笑いするの。 こんなに簡単だったのって、あなたは目を大きくするの。 それを見てみたいから、一気に噛み砕いてみたい。 そして、驚くあなたが見てみたい。 目を大き