ロリータガーディアンズ ~少女趣味同好会活動日誌~ #2 地下部活

ロリータガーディアンズ ~少女趣味同好会活動日誌~ #2 地下部活

 キンコンカンコン、チャイムが放課後の始まりを告げる。
 入学二日目。僕は机に突っ伏していた。
「水上くん、そんなに疲れた顔してどうしたんだい」
「な、なんでもないよ、湯檜曽ゆびそくん……」
 授業で自己紹介された直後でまだうろ覚えのクラスメイトに笑いかけた。
 ため息をついて昨日の帰り際のことを思い出す。

「この部活のことは秘密だ」
 松前先輩の言葉に、「なんでですか」と疑問を呈する。部活なら堂々としていればいいじゃないかと首をかしげた僕に、先輩は真顔でリュックを背負いながら。
「この部活は学校非公認の秘密組織、すなわち地下部活だからだよ」
「考えてもみたまえ。少女趣味ロリコン部なんて誰が認めるだろうか」
 部長の補足にそれもそうかとこれ以上ない説得力で以て納得させられた。少女「が」好む趣味という意味ならともかく、少女「を」好む趣味なんて公然と認めたら学校の社会的立場が危うくなること請け合いである。
 なにかと危うい立場なんだな、なんて少し同情した。いや、僕もその一員になってしまったわけなのだけれど。

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