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第33話≪カナデの章⑧≫【piero/mascot/crown】―巫女(みこ)が太陽神になるその時【The Gate】ー

清勾玉の一筋に導かれ、酒舟(船)石へ辿り着いたカナデとココ。

謎めいた酒舟(船)石に関しては様々な解釈が存在するが、カナデはこれはきっとプレアデス星団を表した水時計だと信じている。

七夕には天の川を織姫(オリヒメ)の元へ彦星(ひこぼし)は舟を漕いで渡る。だから、カナデはこの巨石を『船』ではなく『舟』と表記する。ノアの箱舟(はこぶね)も巨大な創造物のものなのになぜか『船』ではなくなぜか『舟』という表記もされる。

そして『酒(さけ)』ではなく『坂(さか)』ではないだろうかとも思っている。水路のような場所に酒を流して農耕の神である昴(すばる)の星を祀ったとする説も確かにありうるかもしれない。しかし、天照大御神(アマテラスオオミカミ)は男神から女神にすり替えられた反蘇我氏政権の策略で、持統天皇没後明治天皇までは、あの伊勢神宮参拝に代々の天皇は参拝しなかった。理由は、伊勢の神は「偽物(にせもの)」ということを知っていたからである。

天照大御神(アマテラスオオミカミ)は独り身なので寂しさを紛らさすために、朝夕の御饌【ミケ】(食事)を奉る(たてまつる)神として丹波から女神・豊受大神(とようけのおおかみ)を迎えよと伊勢に勧請(かんじょう)されたと鎌倉時代の僧・通海(つうかい)がかいた『通海参詣記』に記録があり、アマテラスオオミカミは伊勢神宮の内宮の祭神をみても男の神としか考えられないのがおわかりいただけるだろうか。

神話ではまず初めに天皇家の祖神・天照大御神(男神)はもともと出雲系の男神だったが、オオヒルメノムチという太陽神を祀る巫女(みこ)がいつぞやアマテラスオオミカミと名を変え、しかも太陽神そのものとしてこの高天ヶ原を見下ろす森羅万象天地創造の神となっているのだ(!)。

日本書紀では男の神だったアマテラスオオミカミが何故、そしていつの間に女の神になってるのだろう!?

この女神に化ける理由は実は島根県にある日本中の神神が集まる出雲大社の出雲(いずも)の神神とも関係が深い。
出雲大社の出雲の大物主神はれっきとした男の神である。
しかし、何の疑いもなく、出雲の男の神である大物主神と女の神であるアマテラスオオミカミが同一とされてきたのだろう???

日本書紀を編纂したのは藤原不比等。そう、彼は7世紀後半に伊勢神宮を創造しあげ、8世紀前半日本書紀編纂で今までコテンパンに馬鹿にされ干されていた蘇我氏一族への復讐をありったけの怨念を込めて聖徳太子(厩戸皇子)という馬小屋で産まれたとされる皇子【神の子】が栄えていた蘇我氏政権から藤原政権に権力を強行した『政権交代』を日本書紀という書物ひとつでことごとく歴史を塗り替えてしまったのである。

なんと恐ろしい話だ。

一人の怨念が日本の歴史書物を『編纂』という肩書で、捏造という『嘘』を散りばめ、自分が英雄であることを、英雄どころではない『神』まで変えてしまったのである。

そして藤原一族が栄えるのは京都、平安京、平安時代へと時代は続くのだ…


ここで全世界的にはイエス・キリストという男の神が崇められているが、そのイエス・キリストにはそもそも聖母マリアがいなければこの世界に産まれなかった。日本だけでなく西洋にも魔女狩りというものや男尊女卑のような風習や伝承があることからも、全世界のベストセラーの聖書、そしてイエス・キリストという男神を信仰しているが、もしかすると本当は『聖女』だったのかもしれないのだ…

なので、話はそれるがユウカの相棒のXXXはなぜ♂なのに女性染色体のXの3倍体なのだろう…その背景の一つにはこの『伝承』の謎解きが隠されている。

また、酒舟石は日本書紀よると斉明天皇のころのものに創造されたとされるが、彼の世と此の世を結ぶ『坂(さか)』の方が呼び方として適切ではなかろうかと筆者は考える。すぐそばに天武天皇・持統天皇稜、高松塚古墳、キトラ古墳、石舞台古墳など多くの恐れ多い巨大な墓の主が眠っているからだ。

平成4年に発見されたこの謎の巨石に掘られたものを図式化したものを反転させるとプレアデス星団という牡牛座の7つの星と全く同じ図になる。また、陰陽道との因果関係の説もあるが、近くの高松塚古墳やキトラ古墳の壁画に描かれている星宿図と呼ばれる『プラネタリウム』をみていると、亡き先祖が、彼の世(あのよ)でも宇宙に輝く星がみることができ、キトラ古墳では東西南北の4神、高松塚古墳では生きていたころの傍に仕えていた使徒達とともに平和に生きられるように描かれているようにしか考えられない。なぜならば、エジプトのピラミッドの中の構図と類似しているからだ。

イタリア出身の冒険家コロンブスに中世以降にアフリカ大陸は発見されるが、なぜ、古代、ピラミッドと飛鳥の高松塚古墳・キトラ古墳の構造や創造の思想はここまでも考え方が似ているのだろう。<BR>
ガリレオでも肉眼で7つ確認できたと記録があるように、①マイア【Mair】を中心にとり、②アステローペ【Asterope】、③エレクトラ【Electra】、④アルキオネ【Alcyone】を配置すると正三角形の内角60度となり角度が一致する。また恒星である⑤アトラス【Atlas】、⑥メローペ【Melope】、⑦タイゲタ【Taygeta】、⑧ケラエノ【Celaeno】も全て当てはめることができる。

この話をSSSにてカナデは♭なるソラに興奮して語るが、ソラは牡牛座のプレアデス星団のうちの②アステローペからそう、あの「アストロ(星を)ラーベ(とる)」というプラハの美しい時計台にまつわる神話や伝承が頭にヒットし、ジャンガリアンハムスターのふくを変身させるときの呪文が「Astro‐labe」になったのである。
そしてプレアデス星団の①マイア。発音がマリアと似てるように感じるのは筆者だけだろうか?ちなみに⑤アトラスはよく医学書の解剖学の図集などでアトラスというのを見聞きするが実はその語源のルーツを辿ると古代の星座に存在しているとどれだけの医療従事者が果たしてお気づきだろうか。

前置きがだいぶ長くなってしまったが、日本だけでなく、国境を越えた古代の神話も同時になぞりながら読者は筆者とともに再びカナデの旅を見守ろうとしよう。

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