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第68話≪カイの章⑮≫【scapegoate】short story ーindividualの声 ―

ぼくの脳内で再生される。そこはSUS4で倍音いれるところにはこの声色がほしい…
そこのメロディラインは白い石段を登っていく情景だから、右眼は緑色、左眼は碧い色の無垢な少女の声を
「脳内で再生されるぼくのオリジナルな曲にはこの地球をぐるっと一周まわって様々な人種や生き方がつまっているんだ」
「人間以外の声ももっと聴きたい!」
椅子に座ったぼくにきゃっきゃっ話しかけてくる白人・金髪の少女の存在。日本語で「ねぇ、お兄さんお兄さん」と喜んでキラキラした笑顔でぼくに問う。

「声にもあるんだよ。肖像権のような権利が。」

あの存在は今何かの存在を憎み、妬み、嫉妬し、攻撃しようとしたからディストーションでLFOを弄られて声は投獄ではなく判決を下される。

「3298の声よ、キミはクリアな【声】に生まれ変わって全世界を旅するべきだ。だからぼくが声に鳥のせせらぎとこの地球の息吹きとともに宿るどこまでも綺麗で透き通るように【エフェクター】をかけてあげるよ」

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