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プレデター80%オフなサバイバルホラー - プライマル・レイジ

まず、これはタイトルがよくないよ。有名な俳優もいないマイナー作品なのに、プライマル・レイジでは情報不足だ。宣伝マンには、殺戮ビッグフット - 森の狂獣 - みたいな頭の悪い邦題をひねり出して欲しかった。

物語は、ムショから出所した旦那を嫁が迎えるところからスタート。主役は麻薬と暴力で一年数ヶ月の実刑を喰らった正真正銘のボンクラ。

途中、商店で買い物をした時に、ダメな田舎のアメリカ人の典型みたいな一団が夫妻に下ネタ丸出しで絡んでくる。受刑者と揶揄されると、「元受刑者だ!」と言い返すなど、釈放直後というのに臨戦態勢。嫁に内緒でこっそり酒を買ってるし、この男まったく反省してない。

クズの皆さん

紹介文や冒頭ではビッグフットの名前が出ていたけど、モンスターはむしろ、漫画モンキーピークの猿のような存在だった。化け物が弓を使いこなしているところなんかはまんま。しかもそれはお手製ではなく、工業生産された弓なのだ。冒頭から行方不明者の話も出ていたので、人間から奪い取ったものなのだろうが。

色々あって、森の中で夫妻と猟師たちは合流。しかし、ビッグフットVS主人公夫妻&猟師の展開にはならず、猟師たちはあっけなく死んでいく。

もちろん、主人公たちは追い回されたり小突かれたりはするものの、なぜか殺されないのもお約束の展開。

ビッグフット君が、メスの匂いで性に目覚めたのか、嫁の服を剝ぎ取ったり、体をまさぐり続けたりと大はしゃぎする場面は、作中数少ない名演出。

首を刈ったり、顎から引き裂いたりと、要所要所のスプラッター度は割と高め。しかし、長々とは映さないのでグロさは控えめという配慮も。

惜しむべくは、シャーマニックな伝承や展開が追加され、重奏的な物語になるかと思いきや、結局は中途半端な肉弾戦が始まってしまうこと……もっとオカルト路線を拡張した方が受けたはず。

ラストは誰もが予想できる王道(パクり)の展開なのでこれはヨシ。続編に期待したい。

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