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空港にある日本庭園 - 三景園

雅で優雅で落ち着いたイメージがある日本庭園が飛行機のジェット音が響き渡る空港のすぐ近くに設置されている三景園。よくある日本庭園は、昔の名家や城主が建設したところが多いですが、この庭園は空港開発の時に(平成に入ってから)作られた比較的新しい庭園です。
新しいながらも大名庭園を踏襲した美しい刈込から石の配置、木製の橋、滝などの主要な日本庭園要素が盛り込まれています。
それでありながら一休みしやすいベンチや芝生、茶室など、美しさを保ちながら利便性も叶えているような、過ごしやすい空間でした。

三景園の名前の通り3つの景色、海と山と里の三界を楽しむことができます。入ってすぐ池が広がり見覚えのある桟橋が伸びています。広島で有名な観光地、宮島の厳島神社にある桟橋にそっくりな作りになっています。庭園内を見渡すことができるので、まさに三界を楽しむことが出来る場所になっています。

宮島っぽい桟橋からは海山里の全てを眺めることが出来ます。

私が伺った時には、木製の反り橋が新しくなっていて荘厳な雰囲気から少し浮いていました。これから雨風に打たれて風格が出ていくことに期待です。

新築の反り橋。曲線が美しい。歩いてみると意外と急で滑る。
かも🦆
空港建設で出た石を使っているそうですが、配置のバランスが美しく、水への反射もいい感じです。

庭園と言えばやはり滝ですね。
この辺に見えている木が紅葉っぽいので、秋になったらコントラストが映えていい感じになりそうです🍁

落差14mの三段の滝は迫力があり、川の近くを歩いたり滝つぼ付近まで近づけるのもよい感じです。


奥の芝生のベンチまで来ると、作り込まれた庭園と、現代建築からなる空港、管制塔のコラボレーションが見られます。タイミングによっては豪快なジェット音と共に離陸・着陸間近の飛行機を臨むことができます。

落ち着いて平和な庭園の奥には管制塔と空港が覗いています。
水面に映る月影に向かって漕ぎ出したくなるような月夜のイメージから名付けられたそうです。
柳と鯉と

近代以降に制作された空港併設の日本庭園ということであまり期待していなかったのですが、思っていたよりも規模が大きく、滝も迫力があってめちゃくちゃ楽しかったです。夏の青々と茂った植物たちや秋の色づいた植物たちが見頃かなと思います。芝生でぼーっと飛んでいく飛行機を見るのも楽しいです。もし広島空港を利用することがあれば、一度入ってみてはいかがでしょうか。

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