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V.W.Pが起こした"現象"と"魔法"~V.W.P 1st ONE-MAN LIVE 現象に寄せて~

2022年4月16日KAMISTUBAKI STUDIOのVsingerグループV.W.Pの待望の1st ONE-MAN LIVE "現象"が豊洲PITで開催されました。また、"現象"に先立って、15日には"魔女集会JOINT LIVE"が、16日昼には"魔女集会TALK EVENT"が行われました。ありがたいことに3公演全て現地チケットを確保することができ、豊洲での幸せな二日間を過ごさせてもらいました。

これまでライブレポートのようなまとまった文章を投稿するなど恐れ多いと思いながら、自分がnoteの投稿画面と向き合う日が来るとは思ってなかったのですが、現地での熱気を浴びて、アーカイブで改めて感動を振り返っていたら、このままの体験で終わってしまうのはもったいないなと思い、noteを開くことにしました。以下、W.V.P1stワンマンを終えた今の思いのようなものをここに残しておきます。

遡ること私が初めて花譜を観測したのは彼女の2019年8月に開催された1stONE-MAN LIVE"不可解"でネットで話題になっていたタイミングでした。
残念ながら当時のライブは完全無料放送だったにも関わらず見ることは叶わなかったのですが、その後気になってYoutubeで彼女の楽曲に触れ、"そして花になる"や"夜が降りやむ前に"などで彼女の歌唱力や等身大の"花譜"という存在に感銘を受け、それからずっと彼女の成長を見届けてきました。

あれから約3年。花譜から始まったKAMITSUBAKI RECORDは理芽、春猿火、ヰ世界情緒、幸祜etc…といった素敵な仲間を迎え、色彩豊かなアーティストを多々抱えKAMITSUBAKI STUDIOとなり、デビュー当時中学生だった花譜ちゃんは高校を卒業し、アーティストとして遥かな成長を遂げ、ここまでたどり着きました。

今回開催されたV.W.P1stライブは"魔女(花譜、理芽、春猿火、ヰ世界情緒、幸祜)"5人がそれぞれのソロ1stライブ・1stアルバムのリリースを経て、アーティストとして圧倒的成長を遂げた一種の集大成であり、ここからようやく始まるのだという力強さを感じさせられた公演になりました。

V.W.Pとしての5人の楽曲はこれまでライブやタイアップで着々と増えてきてはいたものの、フルライブをするには曲数が足りないよな、どうするんだろうかと思っていました。

ライブが始まって出てきたのは5人ではなく、幸祜と春猿火の2人。幸祜1stLIVEで初披露された"古傷"がライブ1曲目ということで、こんなセトリで始まるなんて誰が予想できたのか。
そのまま幸祜が捌け春猿火が残り、ヰ世界情緒が登場し、"牢獄"。春猿火が捌けヰ世界情緒が残り、理芽が登場し、"泡沫"。ヰ世界情緒が捌け理芽が残り、花譜が登場し、"魔法"。
そんなバトンタッチで繋がれるデュエットで開幕するという始まりから想像の上手を行く構成で自分自身ひっくり返りました。
それぞれの楽曲はこれまでの各自のワンマンで順次登場していましたが、バトンタッチの形態で綺麗に繋がるとこんなに美しい"現象"が起こるものなのかと見事に体現してくれたセットリスト。
どんな組み合わせであれ、それぞれの良さが重なり合って、ソロよりも遥かに良い相乗効果が生まれる"現象"が"観測"されました。

流れゆくデュエットに圧倒されつつ、大型のスクリーンに映し出されるのはエヴァンゲリオンが始まるかのごとく重厚感あふれるBGMとついに始まる5人の"変身"シーン。
以前にも見ていたエトピリカの衣装だと思っていたので、「アバターが新しくなってREVOLUTIONになったんですよ~」というくだりのMCにはてなマークを浮かべていたのですが、改めてちゃんと見ると非常に洗練されたモデルに"進化"していました。今回新しくアバターモデリングを担当された方がGugenkaの五十嵐拓也さんということで、それはもう信頼しかない。
V.W.Pの活動でこれからこのアバターを使って活動してくれるのが楽しみになりました。ライブの最後にこの衣装でのデジタルフィギュアの販売が決定となったことも明らかになり、花譜の雛鳥のHolomodelsを使い続けてきた身としては、ようやく成長した、しかも美麗なモデリングの新しいアバターを私たちも使えるようになると今後も楽しみで一杯になりました。

ついに5人が揃ったところで始まる"共鳴"。
"My name is 花譜…" から始まり"We are V.W.P"と5人で登場する流れ、そんなどこのライブ会場に行っても1曲で戦えるような素晴らしいライブ映えする挨拶楽曲を生み出したカンザキイオリさんは本当に神様なんだな。
これまであった"魔女の系譜曲"に比べるとあまりにもポップで、この出だしの1曲だけでV.W.Pはすごいんだぞという爆発的力を持つ"現象"を巻き起こした気がしています。
そこからは怒涛の"魔女の系譜曲"の連発。ゲームやアニメとのタイアップもあり、本当に5人の強さに圧倒されながら第1部が終了しました。
後半戦は再びデュエットコーナーからのスタート。新曲も公開され、まだまだ広がる可能性の組み合わせが垣間見えました。思えばそれぞれのソロワンマンで少しずつ増えてたデュエット曲もかなり増えたんだなということを改めて感じさせられました。
幕間を挟み再び5人曲コーナーへ。
ヰ世界情緒センターの"変身"に始まり、怒涛の新曲ラッシュへ。
理芽センターの"玩具"。理芽ちゃんの歌声の良さを最大限に引き出してくれる曲調が本当に心地良い。
幸祜センターの"秘密"。これまでの楽曲になかなか見られなかった5人で拳を突き上げるパフォーマンスが見られ、会場の観測者みんなで拳を突き上げる一体感はなかなかに気持ちよかったです。そういえば幸祜ちゃんは他のシーンでも観客への煽りがなかなかに上手くて、ライブ慣れしてるなあと感心していました。
春猿火センターの"定命"。クラップしたくなるベース音から始まり、会場のクラップが高まったタイミングで「V.W.P!」と5人で叫んで始めるんですよ。とにかく衝撃を受けました。コールができないのが本当につらい。春ちゃんのラップも健在でとにかくカッコいい楽曲でした。

ここまでで新曲を含め、5人がそれぞれセンターを務める楽曲がようやく出揃いました。
V.W.Pの楽曲は"魔女の系譜曲"と呼ばれ、ある程度音楽性の近いテーマ性のある、いわゆるカンザキ節が響く楽曲が続いていたように思うのですが、今回それぞれの魔女のセンターの楽曲を出すにあたって、今までの傾向が大きく打ち壊された気がしています。"秘密"に関してはプロデューサーのPIDPIPER氏から「メタル調の楽曲を」という要望があったようで(ライブパンフレット参照)、まさに「カンザキイオリがメタルを!?!?」という感じだったし、"定命"に関しては見事な春猿火ラップを生み出しました。系譜曲新曲も全てカンザキさん作と聞いて、最初耳を疑いました。カンザキイオリの遥かな才能と魔女たちとの素晴らしい化学反応の"現象"が"観測"された瞬間でした。
ここまで"魔女の系譜曲"と"魔女の派生曲"でV.W.Pの爆発的な"現象"を展開し、最後に"魔女(真)"でしっかり物語を閉じていく。エンドロールを眺めながら、なんと壮大な映画を見ていたのだろうという気分になりました。

ここまで見届けてきた物語はPさんが未来を見据えて着実に積み重ねてきた物語の土台であり、同時に魔女5人の成長物語でした。
V.W.P1stを終えた今、壮大な物語の序章を見終えたと共にようやく神椿の物語の本編が始まるのだと思っています。どんな未来が始まるのかここからは何も想像がつかないけれど、魔女たちにはこれからも無理せず自分たちのやりたいことをやって、楽しく歌い続けて欲しい。Pさんも無理をしすぎず適度に休んで物語を紡ぎ続けて欲しい。それだけを切に願います。私たちはこれからも変わらず"観測"を続けるだけなので。

このライブで生み出された"現象"と"魔法"。それは理芽ちゃんが最後のMCで語ってくれた言葉が全てなのかなと思っていて。
「現実世界に魔法なんてないのかもしれないけれど、私たちが君たちに音楽を届けている仮想世界なら魔法は本当にあるのかもしれないなって思っていて、だから私たちの魔法でこれからもあなたたちとの世界を変えていきたい、そう思っています。
魔法だの、世界だのってちょっと大袈裟かもしれないけれど、少なくとも今ここにいるみなさんやこのライブを見てくれているみんなの何気ない日々が、私たちの歌や思いで少しでも明るく前向きないいものに変えていけたらいいと思っています。
私たちから届ける歌は私たちの願いであり、希望であり、そして魔法なんです。どんなことがあっても私たちなら大丈夫。そう思えるんですよね、不思議と。」

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