古賀コン4濫読爆裂雑評 その1

 古賀コン4の応募作品のうち、個人的な興味によって読んだ作品に対する評を述べます。
 一時間で書いたということも加味したうえで感じたことを述べるつもりですが、批判的な趣が強くなりがちであることを承知のうえで読んでいただければ幸いです。
 評などと申しておりますが、内容としては感想と大差ありません。ただ、純粋な感想とやらにはなりそうにないため、評と名乗るべきだろうなということで、合体した結果、雑評となりました。
 覚悟して読んでください。雑なので。


2. 大江信「最初から最期まで断言はできない」

 古賀コン3に続きまして、開幕の一作目として、またしても大江さんの作品を読みました。投稿順としては2作目です。そして開幕から、なにが書いてあるのかよくわからずに終わりました。書こうとしているものがおそらく「正体不明なもの」に近いからではないかと思います。思うだけならタダなので。
 本作はフランツ・カフカの作品をトリビュートしたものであるそうです。「家父の気がかり」と題されたその作品では、オドラデクという生き物について書かれているらしい。
 カフカは有名ですが、作品については全然知りません。なのでそこから書かれているこの作品のこともまるでわからない次第です。
 わからないしか書くことがありません。それくらい、この作品の中枢は「よくわからない」でできているのです。
 幸先が悪い。

10. 渋皮ヨロイ「名前を変えてやる」

 ゲーム(を遊ぶ)小説だと思われます。
 久しぶりにプレイしてみたら、記憶にないうちに話が随分と進んでしまっていた。それをとっかかりとして物語が始まって、淡々と進んでいく。なんか知らんうちにクリアされてしまったゲームの世界を旅するので、なんだかとてもきまりが悪い感じがします。
 この話は終わりから始まって、そのあとはどうにも終われない感じで、もやもやしたままフェードアウトしていきます。どうしたらこの話が終わるのか皆目見当もつかない。それはおそらく、ゲームに存在する区切りを体験することもないままクリア後の世界にいってしまったのが原因。もう一度エンディングが流れてくれるゲームならいいのですが。
 そう考えると、なんだか物悲しい話ですね。いつまでも終われないので。

14. 結城熊雄「アイル・ビー・ユア・アンブレラ」

 サスペンス的な味のするショートショート。やった側は覚えていない。悪いことをしたやつはだいたいこのメンタルセットでのうのうと生きている。自分がそうなのでよくわかります。因果応報の観点からすればハッピーエンド。
 縦書き画像の利点を活かして文字芸してるのがハイライトだと思います。時に真似するかもしれません。なんだか夢枕獏を思い出しますね。それは小林猫◯さんのせいなんですけども。

35. 小林猫太「サイコレイダー」

 夢枕獏のパクリです。そう書くのが義務なので。世代の作品じゃないのでまるで知らんけど。だいたい夢枕獏って、どの作品をみんなは読んでいるというんですか?
「上弦の月」ね、はいはいSF者乙。「陰陽師」ですか、はいミーハー乙。「餓狼伝」は、きみ漫画からじゃないだろうね? 「ゆうえんち」ですか。いっそすがすがしいほどの入門したてですな。でも「ゆうえんち」は普通におもしろいので、あれがチャンピオンに普通に連載されていたことはよかったと思います。本編との比較やうれしいクロスオーバーについて語ることは、本稿では禁止されています。
 要するにこれはいつものまっきー・ザ・魔獣狩りみたいな感じなんだけども、なんかこうね。色々吹くだけ吹くんだけどまともに終わりやしない。あんたもわかるだろう。もうちょっとこうさ。活躍というかね。よいしょが足りないと思うんだよ。思わないか? 思わないのか……。
 とりあえず、インドの山奥で修行してダイバダッタの魂宿す感じで、TNT火薬をもっと増やしていく必要があると思う。それと繋ぐレインボウ。
 なにが言いたいのかまったくわからなくなってきたが、わたしもこの小説がまっさらな世界になにをきみは描くのかさっぱりわからなかったので、この文章を読んでいるひとになにひとつとして情報を伝達しないまま終わりにしようと思います。
 次回「超電磁文学祭古賀コンVでまっきー・ザ・グランドマスターと握手」。デュエルスタンバイ!
 この文章はリアルタイムにフェードアウトする。


 短いですが今回は以上です。他にも読んだ作品がありますので、続きはまたいずれ。
 お付き合いいただきまして誠にありがとうございました。


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