備忘録:さなコン2 一次選考通過作品感想3(7作品)
前回の続きです。
色々間に合わなかったけど、書いた分だけは表に出しておきます。
本稿は読者の立場として備忘録的に好き勝手書くというのが第一目的なので、かなり乱暴な言葉遣いをしています。その点については承知の上でお読みいただければ幸いです。
モモちゃん | 四宮ずかん
純粋に面白い小説だった。ホラーっぽくて、SFっぽさもある。構成の関係か紙数の関係かはわからないけど、モモちゃんの正体に迫る部分に物足りなさを感じたな。とは言え、これは納得の出来なのでは?
桃に関しては読了後に調べてみた。確かに桃はよく聞くモチーフなので、なんらかの元ネタがいそうだ。wikiによるとオオカムヅミという項目があって、桃は邪気払いの果実として扱われているそうだ。長寿の象徴としてもよくよくゲームで出てくるものな、桃。
何気にこの人の作品、二作目だね。方向性が似てるあたり、こういう作風なのかな。
インソムニアの夢 | サクラクロニクル
またお前か。
自分のやつだから、一応いただいた感想から要素を抜粋。
ネーミングセンスが独特
ルビ周りには難がある
ネームレスはネムレズ言いたいだけちゃうんか
オルタナティブ・コスモス周りの設定がわからない
このあたりの反応から、ちょっと出来の苦しさを感じる。自分で読んでいても、この作品は紙数が足りてないという感じがすごくする。初稿からだいぶ削ったから当然と言えば当然なんだけど、その代償は大きかったようだ。
鳩 | レニィ
かなり爽やかな読後感のストーリー。すごく惜しいと思ったのは、作中の物事の既視感が半端じゃない(Falloutやゲームキッズで見た)ことと、鳩関係の描写かなあ。脳内で「これはこういうことだろう……」みたいな補完をだいぶ要求された。
特に大きな躓きポイントは『鳩の性質に関する描写』で、その鳩が渡りの性質を持っているのかを明確に描写していない点が気になって仕方なかった。ただ鳩を育てて外に出しても、適当にその辺をうろちょろしてから戻って来るだけだろうしなあ、という感じで。
我ながら変なところで引っかかって残念な気持ちになった。
ひとりぼっちのレレリアラ | アンモナイト
さなコン2の縁で先に読了していた。タイトルが抜群にいい。一方で内容の大半が地球の歴史について地の文で記載する形になっていたので、そこがもったいない作品と感じましたね。
Dusk of the New World | 世深深
街の描写がいい。それ以外は全部よくなかった。文章の構成方法が私に合っておらず、話が頭に入ってこなかった。難しいことをそのまま難しく書かれると私は死ぬ。
それ以外にも、文章に雑さを感じた。そういう文体なのかもしれないが、頭痛が痛いみたいな描写が散見される。他人のことを言えた義理ではないけど、そういう細かい部分が積もり積もって作品の価値を下げてしまう。これは自戒として覚えておこう……。
繰り返す創生 | 伊藤なむあひ
猫ファンタジーって感じ。語り口は、最初は面白かったがだんだんと普通になっていった。そうなっちゃうと、猫ってのが頻出単語ってこともあって、もういいかなって感じになる。私はあんまり猫神話信じてないんだわ。
あなたの赤はわたしの青 | XP-79
やりたいことはなんとなくわかったけど、SFギミック部分が納得できなくて合わなかったな。残念過ぎる。クオリアという単語すらなかったのも大きいかな。
今回は以上です。
お読みいただきまして誠にありがとうございました。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?