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日記 「恩人」

会社への出勤日、残り4日。
新入社員として、3年半勤めた仕事の記録。


大先輩からの贈り物

今日、職場で一番お世話になった、尊敬する大先輩から、予期せぬ贈り物をいただきました。
以前仕事で、悩んだ時、「この本が参考になるかもよ」と、貸していただいた本。
大先輩が、使い込んだ形跡やマーカーが引いてあり、こんなにすごい先輩でも、私と同じように悩んでいた時期があるのだと、内容以上に心の支えになっていて、気づけば借りっぱなしになってしまっていました。

半年前、退社が決まり、これも返さないとな、と思いつつも、手放しがたく、結局直前まで手元に。
今日遂に、大先輩に「長い間すみません。ありがとうございます。」
とお返ししようとした。
すると、「これいらない?」大先輩が。
私は意図が読みきれず、でもいるかいらないかと問われると、いるなと思い、
「??いります?」
「じゃあ、あげるよ」
え!?と。
もう本当に嬉しくて嬉しくて、
「いいんですか!!?ありがございます!!」とそれしか言葉が出てきませんでした。

大先輩の存在

新卒で入社して、理想と現実、社会の厳しさに洗礼を受けて、早々に潰れそうになっていた時、自分の部署とは別の私に、大先輩が自分の現場に来ていいよ、実際に見ないと勉強にならないから、と声をかけていただき、会社にも話をつけてくれて、相談相手になってくださったこと。

自分の部署に仕事を指導してくれる上司がおらず、行き詰まっていた時、社員教育も必要だと、会社に提案してくれた上に、大先輩のお知り合いでとても優秀な指導者の方を紹介してくれて、
私の学びの場、相談する環境を整えてくれたこと。

現場で私に愚痴を聞いてくれて、先輩の立場からの視点で、時に諌め、時に励ましてくれたこと。

職人さんとの接点を作ってくれて、仕事をよりスムーズに進むように、何気なくサポートしてくれたこと。

書き始めたらきりがないですが、常に気遣ってくれて、さりげなく助けてくれて。
仕事と理不尽に疲れて、毎日退勤する車の中で泣きながら過ごした日々も、明日は大先輩の現場に行けるからと自分を鼓舞して、耐え抜きました。

いくら感謝してもしきれない、感謝という言葉では表しきれないくらい、恩人で尊敬する大先輩の存在が、今の私を作ってくれています。

おまけ

退社する今、唯一の心残りが、今まで手をかけて、社員として育ててくれた大先輩はじめとする皆様に、一人前になったという仕事での成果が明確に残せない状況で、恩を返せずに終わってしまったこと。

今日いただいたこの本は、会社を辞めても、学んだことを活かしてね、というメッセージでもあるのではと、自分勝手な解釈で、受け取りました。
なんとか、いつかこいつに手をかけてやってよかったな、と思ってもらえる日が来るように、
環境が変わっても、自分なりの努力をしてみようと、改めて気持ちが引き締まりました。

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