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リップサービス
新幹線名古屋駅からJR在来線に乗り換え岐阜駅までの快速電車に乗り込んだ。
岐阜駅での待ち合わせまで2時間弱、さて、どこへ行こうかな・・・Safariに繋いで駅周辺を探してみたが良くわからなくて、FBで問いかけてみた。
すぐさまロスの友人Dr.〇〇が「岐阜城!」と教えてくれた。
「それってインターネットに繋ぐやつ?」
斜め向かい合わせに座ったちょっと落ち着きのない男が尋ねてきた。
「これのこと?」
私はiPad を少し上げて聞いてみた。
いい年をしたちょっとチャライその男は、自分のiPhoneをかざし
「そう、これと一緒なの?ボク、よくわからんので」
待ち受けのJAZZ(サックス)のよく鳴ること。チャットの待ち受けか?
「私はiPhoneのことようわからへんけど多分そうじゃない?」
「何してんの?」
(ちょっとめんどくさい)
「待ち合わせまで時間があるからFBでどこがええかお友達に聞いてんの」
私のイントネーションで気がついたのか
「大阪?」
「そう、大阪よ」
「大阪のどこ?」
「大阪城の近く」
「駅は?」
(チッ!しつこいやっちゃなぁ!)
「天満橋やよ」
「あ、あそこね、で、どこ行くの?決めた?お茶でも飲んで話しない?」
「誘うんやったらもっと若い子にしたら?婆さんじゃオモロないよ」
「若いじゃん!オーラが若いよ!話面白そう!」
どないして振ったろかと思っていたらタイミングよく岐阜駅に着いた。
「またね!」
と言ってさっさと降りたけど、またね!はなかったな、〈オーラが若い〉と言ってくれたお返しのリップサービスだった。
(2016年10月記す)
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