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春のかろやかさを

やあ、こんばんは。

或いは、おひさしぶりです。お元気にされていましたか。

やっとあたたかくなってきたと思えば、なんだか今日は寒い日でした。
どうか、風邪をひかれないように。

すみません、ちょっと雑談なんですけど、聞いてくれますか?

お人好しな私の先輩はいつも雑談する前に、「すわさん、雑談してもいいですか?」というの。どうやらその口ぐせがうつってしまったようです。

最初きいたときはおどろきましたが、こんな心遣いって素敵だな、とつくづくおもいます。


それはまあ、いいとしてね…

そうそう、今日のいいことお話させてください。今日、おいしいスープをつくることができたのです。

まずなんですが、dancyuってご存知ですか。
素敵な写真や文章で様々な食がすてきに紹介されているサイトです。

ここのフードフォトがほんとうに大好きで、それはもう毎日のように見ています。
どちらも、食を特別になりすぎないように、それでいてはっとするようなほどに美しさをひきだした写真が多いのです。


そんなここのサイトをいろいろみていく中で昨日、目にとまった写真がありました。


それは、とろりとやわらかなオレンジ色をした、うつくしいにんじんのポタージュスープでした。



日々にんじんを狂愛している身としては、自分のお気に入りの灰色の美濃焼のうつわに、その鮮やかなオレンジを流したその姿を楽しみたい、そうおもったのです。


そうして、散らかったキッチンをがちゃがちゃがちゃとして、空腹にたえられず、固くなったパンを囓りながらつくりました。

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上:家にあった天然塩も、これで最後…。


そうそう、ここだけの話、

決してそんなにてきとうな暮らしをしているとはいいませんが、あまり丁寧な暮らしと言われると、別にそんなことはないのだけど、といいたくなります。


別に丁寧な暮らしをしたいと思ってはいなくて、ただ「心をつかって」生きることが大事だと思っていて、
その結果、くらしの中の振る舞いや雰囲気が丁寧にみえることが多いのだとおもいます。


いつもできたらいいのですが、できない日もあります。そういう日は自分が少しいやになります。それでも、なるべくできる人でありたい。そうおもいながら、毎日を過ごしています。

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上:にんじんは、油と一緒にとることで肌や爪をよくするβカロテンの吸収率がアップすることは、有名ですよね。


…すみません、ずいぶんと話が逸れてしまいましたね。このレシピの特徴は、にんじんをじっくりローストするひと手間があるところ。

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上:クミンとオリーヴオイルをまぶしてローストします。少しこんがり、焦げる手前でとりだします。

語るところにんじん狂愛者の私は、にんじんはオーヴンでじっくり焼くのがいちばんおいしいことを知っていましたから、
そんなのおいしいに決まってる、と思ったのです。


家に全ての材料はありませんでした。
野菜ブイヨンではなくコンソメ、生クリームではなく豆乳をつかいましたから、多分味はすこし違うのですが。


それでも、こういうのはつくりたい、と思ったときに作ること、食べることがいちばんだとしんじていますから、その気持ちのつよさで、片目を瞑りました。


そしてできたスープがこちら。

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じつは欲張り、にんじんの割合が多めです。
ですから、どうにもぽってりとしています。

濃厚でゼイタク…ということにしましょう。



スプンでとろりとすくったそのオレンジ色を、そっと唇のあいだにすべりこませると、
それはなんともかろやかな味でした。

陽の光のようにぬくもりがあり、それでいて頬をやさしくそっと撫でていくだけの春風のような、そんなさりげなさもある。
…しみじみとおいしい。


そう、やさしいはおいしい。


ひとくちごとに、目で見てそのうつくしさを、こころでその味を味わいました。



ん、レシピのリンクは、って?

レシピのリンクはここに貼りません。


ぜひとも、さがしてみてください。dancyu の沢山の美しいレシピ写真を寄り道しながら楽しみ、そして見つけてみてほしい。


…とにかくまあ、今日の私の1日はにんじんスープな日でした。ざっくりとまとめすぎてしまいましたね笑


そうこの前、ひさしぶりに連絡してくれた友人がいるのですが、じつはすわちゃんのnoteを好きでよく見ていた、と言ってくれて、とてもうれしくなりました。

そういうひとがひとりいてくれること、それだけで書いてよかった、とおもえます。

ほんとうにありがとう。



なので、たいしたことも書けないのですが、

書きたいなという衝動とタイミングがあった希な時だけなので、またいつになるかわからないけれど、読んでくれればうれしい。


きっと、会いたい人に会いたいときに会えることもすくないし、そのうえ会った時につたえたいことを全てつたえられる訳ではないから…そういう何気ないことを、ここに書き留められたらな、とおもいます。

読んでくださった方が今夜、いい夢の中で眠れますように。


それでは、おやすみなさい。

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p.s


あ、そうだ、ちょいと…。


ぜひ、読んでいただきたい記事がありましてね。

それは、ふだん私に料理の皿からにんじんを移してくる妹が書いたもの。

まるでわたしと食の好みが正反対な妹。それはそれはごていねいに、いかににんじんを忌み嫌っているかということを書いてくれています。最早一周まわって、愛を感じます。(笑)

全く共感できないことが書いてありますが、クスッと笑えるのでおすすめです。

他のエッセイのおもしろさにについても、姉だから贔屓するというわけでもなく、当時妹が高校生だったことを思うと、その文章表現に舌を巻きます。私の友人には、妹のすっかりファンになり、わざわざ長文でファンレターを送ってくれた人もいるほど。(笑)




こちらも、ぜひ。笑




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