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虐待通報されて夜中に警官が駆けつけたとき、私がとっさにした行動。
あれは緊急事態宣言が発令される前のこと。
24時過ぎに家のチャイムが鳴り、おそるおそるインターホンに出ると、
「近隣の方から子どもの泣き声がすると通報があり来ました。XX警察署の者です」
と、大人4名が立っていました。
とうとう通報されてしまった・・・
私がとっさに思ったこと。
でも、今はそんなことよりも、早く玄関に出なければならないのに、すぐに出られない訳があったのです。
タイミング悪く、お風呂上りで眉毛にティントをつけたばかりだったのです・・・
ティントとは、眉の地肌を染めるコスメで、つけるとこんな感じ↓
まるであの芸人さん。
朝起きてはがすと自然な眉になる上に、数日間眉毛を描かなくていいのだからズボラな私にはもってこいのコスメ。
でも、ティントをつけている間はとにかくイケてないのです(笑)
家族は見慣れ、今では何の反応もしなくなったが、最初はプププと小ばかにされました。
そんなイケてないティント姿だったので、警察官(人様)の前に出る前に落とさなきゃ!!と思い、慌ててお湯でオフ。
その間、泣き叫ぶ子どもをよそに寝ていたパパは飛び起きて、アタフタしていました。
私は思わず「早く玄関でて!!」と叫んでパパに対応をお願いしたのでした。
虐待はしていない。
私もパパも、子どもに対して虐待はしていません。
ただ、「そのうち通報されるんじゃないか」と心配になるほど日々子どもが泣き叫ぶので、正直私たち家族が参っていました。
玄関の扉を開けると、4名の警察官のうち2名が入ってきて、
「お子さまの様子を見せてください」というので、
パパが寝室から子どもを抱きかかえて連れてきました。
子どもは10歳なので抱っこするには大きいサイズ感なのですが、抱っこされている姿に警察官が何かがおかしいと察している模様。
さらに、「お子さまの身体の様子をみせてください」というので、パジャマをめくり身体に負傷がないかチェックされました。
お腹にガーゼが貼ってあるのをみて、「これは・・・?」とややビックリした様子で聞かれた直後、パパが言った一言が・・・
「障害児です!」
あまりにもシンプルかつ唐突だったので、私は思わず笑ってしまったのだが、警察官側が抱いていた謎は一気に解けたようでした。
ちなみに、お腹のガーゼは胃ろうのボタンをカバーするためのもの。(胃ろうとは、胃から直接栄養を摂取するための医療措置のこと)
結果、虐待じゃないと分かったからか、「大変ですね・・・何かあったら連絡ください」と優しく声掛けをしてくれ一件落着となりました。
こちらも「夜分遅くにご迷惑をおかけし申し訳ございません」と謝ったのですが、その晩はなんだかモヤモヤして寝付けませんでした。
そのモヤモヤの原因を夜通し掘り下げてみたところ、
近隣の方に通報されたことに対してのショックはすぐに解消しました。
子どもが泣き叫んでいてうるさいなと思った、もしくは、本当に心配になって通報したのだと思うので近隣の方には申し訳ないなという気持ちです。
最終的に行き着いたモヤモヤの原因は、
「虐待していないのに、虐待するような親だと思われたことが悲しい」という気持ちでした。
人からどうみられるとかめちゃくちゃ気にするんだな、私。
自分の器の小ささに改めて気づき、朝を迎えました。
どんなときも、親としての日々は容赦なくやってくるのでした。
そもそも、なぜ子どもが泣き叫ぶのか
我が家の次女は生まれつき筋肉が弱く進行性の難病があります。
次女がお腹の中にいたころ、暇つぶしに入った占いの館でこんなことを告げられました。
「このお子さんは間違いなく”福”を運んできますよ!」
今思うとあの占い師さんすごーーい!と思うのだけど、次女の病名は、
福山型先天性筋ジストロフィー。
しっかりと”福”を運んできましたw
次女は自力で起き上がったり、歩くための筋力がもともとないので、いちいち誰かに手伝ってもらう必要があります。
最近は寝返る動作も自分では難しく、夜寝た後も体位を変える際は泣き叫んで教えます。
言葉はすこーし話せて、会話はなんとなく成り立つ感じなので、「のむ」「たべる」「ちっち・うんち(トイレ)」などプログラミングのコマンドのごとく発信しますが、周りがタイミング悪く次女が思うように動かないとき(バグったとき)は泣き叫んでアピールします。
「ちゃーちゃん(長女のこと)ママ だっこ」、ママがおねーちゃんのこと抱っこして、など指示を出したり、パパはここ、ママはそこ、ちゃーちゃんはあっち!など人が座る位置まで指示するこだわりの強さがあり、指示と違う行動をすると泣き叫びます。
「これは王様ゲームなんだ。」
と割り切ってコマのように次女の指示通りになるときもあるけれど、いつも付き合える訳じゃないので、どんなに泣き叫ばれても無視するときもあります。
夜寝るときと朝方に「抱っこ」と言われるのだけど、
↑こんな感じで10歳(約20kg)次女を抱っこしながら寝るということは、
20kgの米俵を上に乗せて寝るようなもの。
朝、身体中が悲鳴をあげて、私の身体はボロボロになるのです。
なので、抱っこと言われても「しません」と拒否します。
すると、泣き叫びます。
ただ泣き叫ぶだけじゃなくて、次女が賢いのは放っておけない泣き方をわざとするのです。
何かというと・・・
「いたーい、いたーーーい!!」
と泣き叫ぶのです。
いや、ほんとにやめてほしい。
痛いと言えばだれか来てくれる、アテンションがもらえる率が高いことを次女はディープラーニングで学んでいるのです。
通報された夜も、このパターン。
次女抱っこ抱っこと言う→パパ拒む→次女泣き叫ぶ→パパ無視して寝る→私お風呂で聞こえないふり→次女「いたいいたい」と泣き叫ぶ→1時間泣き叫ぶ→通報される→警官ピンポン。
警官が帰ったあと、さすがの次女もビビッて空気を読んだのか一切泣き叫ばず、ウィスパー声で「ママだーいすき」と囁いて眠っていったのでした。
かわいいよ、子どもは本当に愛おしい。
けどね、親の役割も大変さ。
近隣のみなさま、どうか温かい目で見守っていただきたいです。(※虐待通報が必要なときは躊躇せずした方がいいと思うけれど、日々の生活を見守って欲しいな)
警察官のみなさま、私たちに声掛けしてくれた警察官の方のように、労いの言葉をいただけるとちょっとホッとします。
以上、虐待通報の裏側のお話でした。
ティントしたママのイラスト by 長女
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